NTTに挑む、関西の暴れん坊

光回線の雄、関電系のケイ・オプティコム藤野社長に聞く

その後も徹底した低価格戦略を続けています。昨年は、契約時に月額料金を1000円値引きする「スタート割」を始めました。また、契約から3年目に5%割引、6年目から10%を割り引く「長割」や、KDDIと組み、スマートフォンと固定回線の契約をセットにする割引(月々1480円割引)の「auスマートバリュー」も始めました。スマートバリューは導入当初、既存顧客が契約するケースが多かったのですが、新規契約も着実に獲得できています。

最近では、新規顧客のうち3割強が選ぶ、下りの通信速度が最大で1秒あたり1ギガビット(最大1Gbps)のプランが人気です。これに多チャンネルのテレビと光電話のサービスを合わせて契約する方も多い。こうした顧客は解約率が非常に低い傾向がある。解約率の低さは、その後の顧客獲得にもプラスになります。

通信障害の反省を生かす

――契約者数を急速に伸ばしていた矢先の05年には、通信障害が発生するというトラブルもありました。

当時、急なトラフィック(データ通信)の集中に対応できず、障害を起こしてしまいました。実はその後、NTTも同様の障害を起こしたのですが、マスコミには「やはり新興企業は危ない」などと指摘されました。ただ、これを教訓に、全社を挙げて再発防止に向けた対策を進めました。現在も、隔月で非常対策訓練を実施しています。

この訓練のシナリオは毎回、事務局のメンバーが練るのですが、当日までトラブルの内容は知らされません。もちろん私も知らない。「○時○分、○○でトラブルが発生しました。非常災害対策本部の召集をかけます」などと突然メールが飛んでくるんです。そこから会議で被害状況を把握し、「どのような対策を現場に指示するのか」「マスコミへの発表をどうするか」など、総合的なシミュレーションを重ねていく。現場レベルでも隔月で訓練を実施しているので、毎月欠かさず訓練をやっています。

また、回線開通時のアンケートや問い合わせなど、顧客から寄せられた要望は、毎月の「CS(顧客満足)向上委員会」で分析しています。全役員と全部門長が出席し、どの工事班の成績がよいのかなどと現場にフィードバックもしています。委員会を通して全体の方針を決めないと、各部門でバラバラの対策となるおそれがあります。顧客の満足度を向上させ、より長期で利用してもらうためには、当たり前のことをしっかりやらなければダメです。

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