NTTに挑む、関西の暴れん坊

光回線の雄、関電系のケイ・オプティコム藤野社長に聞く

ふじの・たかお
ケイ・オプティコム社長
1949年生まれ。大阪府出身。73年大阪大学大学院光学研究科卒業、関西電力入社。主に通信畑を歩み、2003年ケイ・オプティコム取締役。監査役などを経て09年6月から現職。

――社内外の反響は?

業界関係者からは「そんな低価格でできるわけがない」と言われ、社内でも「本当に顧客を集めることができるのか」といった声が上がりました。

しかし、営業部隊は各戸を回る地道な営業で、契約を積み重ねてくれました。量販店にも人員を派遣し、直接顧客にアピールしていった。今でも量販店は主力のチャネルです。またケイ・オプティコムは知名度が低かったので、大々的にテレビCMも打ちました。

テレビCMは工夫次第で、それほど費用をかけなくても知名度を上げることができます。たとえば、主婦がターゲットなら、早朝は家事で忙しいので、家事が一段落する朝8時以降やお昼の時間帯を重視するなど、効率的にCMを打ち出していきました。

当社の場合、すでにメタル線(主に電話回線に用いる銅線)を展開しているNTTと異なり、許可申請などの手続き面で時間がかかるハンデがありました。注文をいただいてから回線を開通するまで2カ月ほどかかるケースもあったぐらいです。

それでも、「安くてもしっかり使える」という顧客の声が口コミで広がると、そこから契約数は飛躍的に伸びていきました。契約数が50万件を突破したあたりで知名度もついてきて、さらに顧客開拓が加速したイメージです。

できるだけシンプル、かつ大胆に

――“価格破壊”ができた理由は。

サービス展開の当初から、一気に近畿全域にエリアを広げたことが大きかったと考えています。一方、ネットワークはできるだけシンプルに構成して、小さく「継ぎ足し」ができるように作っていったイメージです。必要な先行投資は積極的に進めつつ、投資負担を抑えて効率的にエリアを広げていきました。

投資回収期間も通常は5~10年で設定しますが、より長期で回収する方針としました。安くていい商品なら長く使ってもらえるはず。こうした前提からエリアを一気に広げ、値段も一気に下げ、普及を進めていったわけです。

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