スクエニ、黄金タッグの誤算 12年度決算は合併後最悪水準に

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現に成長率の高いソーシャルゲーム企業への人材流出は相次いでおり、有力IP(=Intellectual Property。知的財産)がありながら一向に安定しない業績に、もどかしい思いを抱える社員は少なくないようだ。

黄金タッグは輝けるのか

周囲の批判を打ち消すには、来14年3月期に再び成長軌道を見せるしかない。

スクエニは来期「(12年8月発売の)ドラクエ10のフル寄与と、一度減損したファイナルファンタジー14の新生版の投入に大きな期待が持てる」(佐々木・常務執行役員)とする。特に第1四半期(13年4~6月期)に日米欧でパソコンとプレイステーション3向けに、第3四半期(13年10~12月期)に中国でパソコン向けに投入する「ファイナルファンタジー14」は、「累計営業利益400億円を稼いだファイナルファンタジー11の最盛期に並ぶ課金ユーザー数50万人、月額課金単価1500円超を目指す」という気合いの入れようだ。

アミューズメント機器も、過去実績を残している「ロード オブ ヴァーミリオン」の3作目投入を年度後半に予定しており、テコ入れを図る考えだ。

周囲からの期待が高いだけに、批判も集まりやすいスクウェア・エニックス・ホールディングスの一挙手一投足。果たして期待をバネに、輝ける日は来るのか。

(撮影:今 祥雄)

二階堂 遼馬 東洋経済 記者

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にかいどう りょうま / Ryoma Nikaido

2008年東洋経済新報社入社。産業担当や週刊東洋経済編集部の大型特集を歴任。2020~21年に会社を休職して、米国に留学(フルブライト奨学生)。帰国後は再び週刊東洋経済編集部に所属の後、解説部で米国の政治経済やテック情勢を担当。2024年7月から3度目の週刊東洋経済編集部所属。直近では「上場企業クライシス」「半導体異変」「進撃のアクセンチュア」などを取りまとめた。

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