タカラトミー、希望退職の裏側

非効率な販売体制と海外子会社の不振が足引っ張る

東京都葛飾区立石にあるタカラトミーの本社。グループ全体で約2300人の社員を抱える

「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」など、多数の有力玩具を擁するタカラトミー。バンダイとともに、国内玩具業界を引っ張ってきた老舗メーカーが業績不振に喘いでいる。

タカラトミーは3月4日、2月12日から3月1日まで募集していた希望退職者が予定の150人に達しなかったため、3月19日まで募集を延期したと発表した。タカラとトミーが2006年に合併して以来、初の希望退職。ただ、やや混乱も見受けられる。そもそも、タカラトミーがリストラするほどに追い込まれているのはなぜか。日本を代表する老舗玩具メーカーにいったい何が起こっているのか。

タカラトミーは昨年11月、今年度(2013年3月期)業績見通しを下方修正した。当時の修正後計画は、売上高1700億円(前期比9%減)、営業利益51億円(同50%減)。国内玩具市場がゴールデンウィークと夏休み商戦に盛り上がりを欠き、トレーディングカードの「デュエル・マスターズ」や男児向け玩具「ビーダマン」が苦戦。前期輸出が好調だった「トランスフォーマー」や「ベイブレード」の販売が急落したほか、11年4月に買収した米国子会社も足を引っ張った。

13年3月期見通しの再下方修正も

看板商品の「トミカ」(上)と「プラレール」(下)

ただ、この3月に期末を控え、タカラトミーはさらに業績見通しを引き下げる可能性がある。最大の稼ぎ時である、クリスマス商戦で苦戦したのだ。実績は前年比10%程度の落ち込み。市場全体も減少傾向だったが、その中でも芳しくなかったとされている。前半と同様に、トレーディングカードなどが低迷。海外も欧州を中心に経済情勢の低迷を受け、販売が伸び悩んだ。

さらにもう一つ、下方修正の懸念となっているのが希望退職だ。会社は希望退職実施による特別損失を「募集上限の150人に達した場合、10億円程度になる」(広報室)と試算。タカラトミーの今期最終利益の最新予想値は6億円。特別損失の金額次第では、合併後で2度目の最終赤字に転落する可能性もある。

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