8月の主役は日経平均からマザーズに交代だ 任天堂に食われた資金が戻ってくるかが焦点

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ただ、結局は米国株の動向次第であるという点も否めません。追加金融緩和が実施されても、仮にダウ平均を中心とした米国株が調整局面に入っていれば日本株も弱く、そこで追加緩和の効果なしだの、材料出尽くしといった後講釈になってしまうだけ、のような気はします。

一方、「ヘリコプターマネー」の議論が浮上していることを幸いとばかりに、金融政策決定会合での追加金融緩和なしの「ゼロ回答」も十分にありえる話。ただ「ゼロ回答」で瞬間的に荒れたとしても、アクティブな投資家はそのパターンにすでに慣れてしまっているため、極端に大きな波乱はない。毎度同じパターンは続かないと思うのですがいかがでしょうか。

2013~2014年当時とは違い、今になってはサプライズがなければ効果なしの金融政策。ダウ平均の最高値更新に引き上げられた面はあるにせよ、主力株が英国の国民投票前の水準まで戻せたというのは、それだけ売られ過ぎていた、という一言に尽きると思います。

また、7月第2週に日本株を先物と現物と合わせて1兆円近く買い越した海外投資家は、金融政策に対してというよりも、どちらかというと大規模な経済対策の方にベットしているはず。なので、追加緩和見送りの場合や小規模にとどまった場合でも、米国株の強い基調が続いていれば、瞬間的な波乱はあっても持ち直しも意外と早いのではないでしょうか。これは「ブリグジット」波乱をこなした株高で証明済み。

米国相場は新しい局面に入っている

FOMC(連邦公開市場委員会)では、米国の利上げは見送られる可能性の方が高いですが、米国の経済指標には雇用統計に続いて住宅関連などにも堅調なものが目立ってきています。FOMC後も来週にかけて雇用統計などの重要な経済指標の発表が続きます。指標結果が堅調であれば9月利上げのコンセンサスが若干回復する可能性が高く、過熱感のあるダウ平均の上値を抑える要因になるかもしれません。

ただ、最高値更新が続く勢いのある市場です。景気の堅調で金利が上昇したからといって、企業業績に対して多少割高に買われたといって、下げの要因にはならないでしょう。むしろ、米国株は弱い指標結果に対して下げで反応する可能性の方が高く、金利低下によるドル安・円高を通じて日本株の調整要因となるシナリオはあるでしょう。ただ、米国株はあくまでも最近の上昇に対する調整であって、2009年から続いている上昇相場はすでに新しい局面に入っていることを、ここで強調したいと思います。

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