アメリカは「対等な日米関係」に興味なし スタンフォード大学・ダニエル・スナイダー氏に聞く(下)

✎ 1〜 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 最新
拡大
縮小

つねに「イエス」と言う日本を米国は期待している

――歴史問題も含めて、日本の自立への願望はどうすれば満たされるのでしょうか。

私は、日本が米国への依存から脱したいと願うことは健全なことだと思う。ただ、それは日米同盟を維持したままでもできることだ。もし日本が自力で行動する意思を持ち、そのための準備を整えるようになれば、それは日米同盟にとってもよいことだ。

これは軍事的な面だけを指して言っているのではない。経済、テクノロジー、エネルギーなど、軍事以外のグローバルな政策分野でリーダーシップを発揮することも視野に入れての話だ。日中韓3国の連携など、米国が参加しない地域機構を構築することまでも含まれる。これは米国にとってもよいことだ。

米国は、日本との間でくすぶり続ける事実上の「新植民地主義的」な関係を清算するのに、手を焼いている。そして日本の側は、従属的な関係から抜け出そうとあがいている。

残念なことに、米国政府内のほとんどの外交政策専門家たちは、共和党・民主党を問わず、つねに「イエス」の返事を返してくる日本を期待している。同盟関係に対する彼らの考え方は、ほとんど昔のままだ。彼らは、真に対等な協力関係には関心がない。それは米国が大国であることのマイナス面の現れだ。大国にとっては単独で行動するほうがずっとやりやすい。支持はしてくれても本気で異議を唱えない同盟国は、好都合な存在なのだ。

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
イオン、PB価格据え置きの「やせ我慢」に募る憂鬱
イオン、PB価格据え置きの「やせ我慢」に募る憂鬱
半導体需給に変調の兆し、歴史的な逼迫は終焉?
半導体需給に変調の兆し、歴史的な逼迫は終焉?
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT