東京のバレンタインは、夜の美術館で 会社帰りに『名画でホッ』する醍醐味

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ドガの『稽古場の踊り子たち』の構図は、日本の浮世絵の影響を受けたもの。踊り子が画面の対角線上に斜めに配置されている。画面の中央には日本風の扇も見える。ドガは生涯にわたって踊り子を描いた。

エドガー・ドガ『稽古場の踊り子たち』1880年頃 油彩/カンヴァス クラーク美術館蔵 Image©
Sterling and Francine Clark Art Institute, Williamstown, Massachusetts, USA

有名画家の、見たことのない作品

そのほか、コロー、シスレー、ピサロ、ロートレック、ボナール、ブグローなど、印象派とその前後の時代の作品が展示される。「73点を時系列で並べることを心掛けました。19世紀のフランス絵画の歩みが一望できます」と阿佐美さん。

ピエール=オーギュスト・ルノワール『鳥と少女(アルジェリアの民族衣装をつけたフルーリー嬢)』1882年 油彩/カンヴァス クラーク美術館蔵 Image©
Sterling and Francine Clark Art Institute, Williamstown, Massachusetts, USA
ヨーロッパ人の中東への憧れが込められた作品。手に乗っているのはハヤブサ。

名だたる画家ばかりだが、約8割は見たことのない作品が並ぶ。ルノワールの『鳥と少女(アルジェリアの民族衣装をつけたフルーリー嬢)』も、初めて見る方が多いだろう。仕事帰りのルノワールでホッとひと息つけそうだ。

ジャン=レオン・ジェローム≪蛇使い≫1879年頃 油彩/カンヴァス クラーク美術館蔵
Image©Sterling and Francine Clark Art Institute, Williamstown, Massachusetts, USA
印象派以外の作品も。「背景の青いタイルが美しい作品。印象派とはまったく違う表現方法を楽しんで」と阿佐美さん。

 

 

「奇跡のクラーク・コレクション-ルノワールとフランス絵画の傑作-」

2月9日~5月26日
三菱一号館美術館
東京都千代田区丸の内2-6-2
TEL 03-5777-8600(ハローダイヤル)
木・金・土10:00~20:00
火・水・日・祝10:00~18:00
(入館は閉館の30分前まで)
月曜休館(祝日は18:00まで開館し、翌火曜休館、5月20日は開館)
一般1500円

6月8日~9月1日に兵庫県立美術館に巡回


 

仲宇佐 ゆり フリーライター

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なかうさ ゆり / Yuri Nakausa

週刊誌のカルチャーページの編集・執筆を経て、美術展、ラジオ、本などについて取材、執筆。全国の美術館と温泉をめぐり歩いている。

 

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