短期的な物色偏重か、長期的な日本株変調か

日本株「夏枯れ相場」を覆すための条件とは

19日の東京株式市場では日経平均株価が1万6700円台を回復、6日続伸した。過去最高値をつける米国株高や円安進行を背景に投資家心理が改善。政府の景気対策への期待が下支えしつつ、日本株は戻りを強めている。東証1部売買代金も連日3兆円台を上回り、復調傾向をみせている。

今週から主要企業の4-6月期の決算発表が本格化する。19日の東京外国為替市場では106円前後までドル高・円安が進み、6日続落した。国内企業の2017年3月期の想定為替レートは1ドル105~110円。輸出企業の業績下方修正に対する過度な懸念はひとまず遠のいている。日本株がもう一段の戻りを試すには、円安の継続性にかかっている。

日本株は売り込みにくくなっている

当面の日経平均株価の戻りゾーンとして、1万6900~1万7500円か。この水準は3月月中平均の1万6897円、200日線の1万7332円(19日時点)、日銀がマイナス金利導入を発表した1月末値の1万7518円などが並んでいる。また7月上旬には日本株の予想株価収益率(PER)は12倍台まで低下していた。ただ、日経平均株価が1万7000円前後になると予想PERも14倍台まで上昇し、割安感もやや薄れつつある。

足元の日経平均株価は25日線から6%近く上放れており、いったん利益確定とみられる売りが上値を抑える場面も想定される。ただ、今後はさらに旺盛な物色意欲が相場全体を押し上げるか、出遅れている金融株などを含めた循環物色につながるか注目されよう。

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26~27日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ実施を予想する声は少ない。ただ、28~29日に日銀金融政策決定会合が控える。海外投資家を中心に追加金融緩和への期待も根強いうえ、急激に振れた円高も修正されつつ、日本株は売り込みにくくなっている。政府の経済対策規模の拡大期待もあるなか、投資家が一段と運用リスクを取る可能性も高まってくる。日本株は例年の夏枯れ相場を覆すのか、今後は3兆円近くの売買代金が続くか注目していきたい。

さて、私が所属している非営利の団体・日本テクニカルアナリスト協会(NTAA)では、「テクニカル分析について学びたい」という読者の方々のためにハンドブック(初級編①)を作成しました。前回大好評をいただいた基礎編に続く冊子です。無料で配布しておりますので、興味のある方は、NTAAのHPからぜひお申し込みください。なお、基礎編とあわせて2冊申し込むことも可能です。

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