ただ、相手の言ったことを受けている感じがするとは言え、やはり会話の流れをさえぎって、自分の言いたいことを投げ込んだことには変わりがありません。礼儀として、直前の人の発言に対しての一言は必ず入れるようにしましょう。
その一言を言っているうちに発言のチャンスを奪われてしまうような熾烈な状況であれば、多少失礼な感じになってしまうのは覚悟して、いきなりspeaking ofで始めてしまうというのもありと言えばありです。心証を害するリスクと発言する必要性をはかりに掛けて決めるといいでしょう。
それから、同じ会議や会食の場で、何度もspeaking ofを連発するのもあまりよい印象になりません。1回だけの必殺技のつもりで、使ってもせいぜい2回までにしておきましょう。
同じように誰かの発言に続いて、「そう言えば…」と自分の発言を挟むときに使えるのが、which reminds meです。直訳すると、「それ(あなたの言ったこと)で思い出したのですが」という意味です。speaking ofと一緒に覚えておいて、2回目はこちらを使用するのも手ですね。
「相手の発言に触発されて思い出した」という意味ですので、内容がまったく関連性がないものだと不自然にはなってしまいますが、発言できずに困っている方なら、多少苦しくても気にせずはさみ込むくらいの勇気を持って言ってみてもよいでしょう。ほんの少しでも関連していれば「それで思い出した」というのはおかしくはありませんし、万が一誰かに「あんまり関係ないんじゃない?」とつっこまれても、「ですよねー」ととぼけていれば大丈夫。だって言った者勝ちですから。
最終手段は自分で話題を変えてしまう
さてタロウさん、無事にspeaking ofやwhich reminds meで発言できたのでしょうか。後日、尋ねてみると「会議では1~2回成功しました。同じ話題で話しているから、人の言葉を拾って発言しやすかったんですが、飲み会に行ったときは自分の言いたいことと関連するような発言がほとんどなくて難しかった」とのこと。
そういうときには、ちょっと図々しく話題自体を変えてしまいましょうか。やっぱり人の発言にあわせていては、そうそうチャンスはないですしね。
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