警官隊の前に立つ黒人女性の写真に大反響 路上に静かに立ち、無言の抗議
[11日 ロイター] - 暴徒鎮圧用の黒い防護パッドとヘルメットで重武装した警官2人が道路から排除しようと駆け寄るなか、風に揺れる長いドレスを着た黒人女性が路上に静かに立ち、無言の抗議を行っている。
この様子を収めた写真は、米ルイジアナ州のバトンルージュで9日撮影された。この週末、バトンルージュでは約180人が警察によって拘束された。多くが白人警官による黒人射殺に抗議するデモに参加しており、幹線道路で交通妨害をしたとして軽犯罪法に問われている。
忘れがたい1枚の写真
ロイターの契約カメラマン、ジョナサン・バックマンが撮影した、この黒人女性、イエシア・エバンスさん(35)の写真は、黒人射殺事件を、警察の少数派に対する不当な扱いと非難し、過去1週間に全米で起こった抗議デモに参加した人々の気持ちを一部織り込むものだ。
「この象徴的な写真は、#BatonRougeや類似する(ハッシュタグ)上で、生涯目にすることになるだろう」。デビッド・ローと名乗る男性は11日、ツイッターにこう投稿した。
ソーシャルメディア上で世界各地からのコメントを集めたこの写真について、アトランティック誌は「バトンルージュからの忘れがたい1枚の写真」と表現。ワシントン・ポスト紙は「米国にとっての重大な瞬間をとらえた」と説明し、英デイリー・メール紙も「象徴的な逮捕写真」と述べている。
ネット上の記録や彼女のものとみられるフェイスブックページによると、エバンスさんは、ペンシルバニア州に住む准看護師だ。