遠藤照明はまだ上昇？株価10倍銘柄の発掘法 3分でできる! 『会社四季報』活用法

人間でも同様でしょう。過去に頑張ってこなかった人は、将来も頑張らないのではないでしょうか。過去に頑張って、今もなお努力を重ねている人ならば、将来も同じように頑張っていることが期待されるはずです。

少なくとも周囲の人はしっかりと見ているはずです。この頑張りの方向性が正しければ成功にたどり着きます。残念なことは、どれだけ努力を重ねてどれだけ頑張って、またどれだけおカネをかけて時間を費やしたとしても、そのやり方や、最終的な目標や目的の方向が間違っていれば、時間がかかるうえに、多くの場合、成功というゴールにたどり着けません。

企業分析の場合も同様なのです。過去、現在を分析することで将来の業績、すなわち株価の推移を追跡することになります。過去と分断された将来は、突然変異的な、びっくりすることが起こることもありますが、あまりない、と考えるべきです。

話を、遠藤照明の過去の株価の推移に戻しましょう。

矢印が上向きのときは、安心して、保有、あるいは、新規での買いを継続できたことがわかります。出来高を加味すれば、さらに売買タイミングを探る精度はアップします。一覧表の「◎」は出来高の急増（2011年4～5月）から、多くの投資家が「きっかけ」を知ったことがわかります。もちろん、「上昇のきっかけ」です。それでも、遠藤照明は、全国区銘柄にはなっていません。出来高の推移からみれば2012年5月あたりから全国区銘柄になったといえそうです。

矢印の形状は、次第に上昇して、長期上昇トレンドに突入するパターンでした。ここが注視の要点なのです。1000円になったとき、あるいは、2000円になったとき、もうすでに高くなっているので買えないという投資家が多くいました。けれども、ここで買ったとしても、3000円台という高値はあったのです。

つまり、この矢印の組み合わせパターンをキャッチすれば、大化け出世の「美酒」（お酒の飲めない方は、ビューティフル・ノンアルコール、あるいは、甘党の方は美和菓子・美洋菓子）となったはずです。

長期的な株式投資の覚悟ができているならば、どこで買ったとしても利益が出ることになります。ですから、中長期投資には、矢印の組み合わせのチェックが欠かせません。遠藤照明にも、実は調整を示唆する矢印がありました。保有していていったん利益を確定したい投資家、あるいは、新規で買いを検討している投資家のみなさんは、この矢印を逃してはいけません。