「東大向き」と「ハーバード向き」の7つの違い 100人中98人は東大を選ぶ

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100名中98名は東大を選ぶ

(5)心身ともにタフか

米国トップ大を目指す生徒に共通しているのは、タフさである。自分のやりたいことがあり、それをやり抜き、結果を出せる人。入試の直前期は睡眠時間が3、4時間の日が3カ月ぐらい続くので、心身ともに健康で、精神的にも肉体的にも強靭であることが大前提となる。

将来、どうなるかわからないが、とにかくアグレッシブで、いろいろなものに体当たりしながらもやり抜こうとするタフさが必要だ。

(6)自分を解き放てるか

東大を目指す場合もタフでなければいけないが、その方向がハーバードを目指す場合とは真逆である。日本の受験勉強は、自分の欲求を遮断するところから始まる。覚悟を決めて、気合いを入れ、やりたいことや好奇心を抑え込む。スマホを遠ざけ、FacebookやLINEを封印する。部活も2年で引退する。禁欲生活に長く耐えるという意味でのタフさだ。ある意味、「修行」に近い。

一方、米国トップ大の受験は、自分の知的欲求を解き放ち、すべてをさらけ出すところから始まる。自分という作品をどのように作り上げ、どう表現していくか?という意味では「創作活動」に近い。このような活動を楽しめる生徒はハーバードに向いており、大学受験後「燃え尽きてしまう」といったこともない。

(7)親の理解はあるか

親の関わり方も少なからず子どもに影響を与える。我が子が東大に受かる可能性が高い場合に、子どもが「ハーバードに行きたい」と相談すると、一般的な親は「東大に行ってから留学すればいいじゃないか」と言う。「たしかにそうだ。ハーバードがいいよ」と言える親は、かなり高い確率で東大の卒業生か、もしくは海外で生活した経験がある。

つまり、親が東大の長所も短所も知っていて、世界から見たときの東大や米国トップ大を判断できる視点を持っている。

このような観点からルートHで進路相談受けると、100名中98名の割合で、東大を志望し、残りのごくわずかの生徒のみが、米国トップ大受験という勝負に出る。

(構成:上田真緒)

藤井 雅徳 ベネッセ・高校事業部グローバル事業推進ユニット長

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ふじい まさのり / Masanori Fujii

1975年大分県生まれ。99年、ベネッセコーポレーションに入社。入社から8年間、年間200本を超える高校生への進路講演、教員向けの研修会、大学受験情報の分析などを行いながら、学校改革支援に従事する。2008年5月、米国のトップ大学を目指す少数精鋭の進学塾「ルートH」開校。3期生までで10名の卒業生を輩出し、米ハーバード大に5名、米イェール大に3名等、高い合格実績を残す。ソーシャルイントラプレナー(社内起業家)として、現在7つの新規事業プロジェクトを担当。

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