ソニーのスマホ、どう巻き返す? 就任から10カ月目。平井一夫社長を直撃

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スマホ自体の商品力強化でカニバリに対応

――11月の決算発表の際、コンパクトデジタルカメラ、パソコン、液晶テレビ、携帯型ゲーム機の売り上げ台数見通しを下方修正した。タブレット、スマホなどに食われる状況も生まれている。どう対応するのか。

製品どうしのカニバリゼーション(共食い)は確かにある。具体的には2つあって、1つはスマホでカジュアルゲームをする人が増えたのでプレイステーションが食われる、というもの。もう一つがスマホで写真や動画を撮影するようになった分、デジカメの「サイバーショット」、ビデオカメラの「ハンディカム」が食われる。

そのことを認識した上で何をやるかが重要になるわけだが、3つある。1つはアンドロイドOSの上でプレイステーションのゲームを楽しんでもらうようにする。つまり、自らもカジュアルゲームのマーケットに入っていく。2つめは、先進国マーケットではローエンドのサイバーショットが影響を受けているので、1インチサイズのセンサーを入れた「RX-100」や、フルサイズセンサーを入れた「RX-1」など付加価値を取れるものに軸足を変えていく。3つめはスマホ自体を強化すること。サイバーショットは買わない人であってもスマホについてはエクスペリアを買ってもらう。スマホ自体の商品力の強化は重要。この3つを進めていく。

――アップルがアイフォーンを減産しているとの報道がある。スマホにおけるシェア奪還策は。

他社についてコメントするべきではないが、5年前に携帯電話の市場でまったく新しい会社がリーダーシップをとることでマーケットが変わった。ダイナミックなマーケットと認識している。日本、アメリカに目が向きがちだが、ソニーは地域によっては2位のところもある。先日のCES(コンシュマー・エレクトロニクスショー)で発表した「エクスペリアZ」(=写真=)は高い評価をもらっている。商品で強い物を出していくことで、ソニーモバイルとしてシェアを高めていくこと重要だ。

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