サヘル・ローズ「知ったかぶりは大嫌いです」 硬派なニュース、もっと読もう!

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サヘル:ひとつ夢がかなった、という気持ちです。感謝します。

山田:今回の交通広告のコピーとして使っている「いちばん嫌なのは知ったかぶり。いちばん怖いのは当たり前」は、サヘルさんのツイッターのつぶやきから引用しました。これは2014年9月につぶやいた言葉です。覚えていますか。

サヘル:もちろん覚えています。いつも母から言われていることなんです。「物事って、ただ聞かされたことを聞くんじゃなくて、自分で調べて、自分で見る。そして自分でいろんな情報をいろんな角度から見るようにしなさい」って。知らないのは恥ずかしいことではない、知ろうとしないことが一番恥ずかしいことなんです。

目の前のことに常に疑問を持とう

サヘル・ローズ/イラン出身。8歳の時に日本に移住。通っていた小学校の校長に日本語を学ぶ。大学時代はIT専攻。高校時代から芸能活動を始め、J-WAVEでラジオDJデビュー。現在、情報番組のキャスターやリポーター、バラエティ番組や女優業など幅広く活動を展開。「探検バクモン」(NHK総合)、「スーパーJチャンネル」(テレビ朝日)の新東京見聞録のリポーター(毎週火曜日)などレギュラー多数。将来は児童養護施設をつくるのが夢

山田:もうひとつの言葉も深いですよね。現状に疑いを持たずに「それって当たり前だよね」と流してしまうことは怖いことだ、と。

ドキリとさせられました。「なぜ?」ということを考えて、とことん事実を追っていく――。報道に携わる者は、そのことを常に肝に銘じなければいけません。しかし、簡単ではない。仕事ってラクをしようと思えば、いくらでもラクをできちゃう。ラクな方向で仕事をすることが「当たり前」になってしまうと、あっという間にクリエーティブなことはできなくなってしまう。

これは、ものすごく怖いことです。サヘルさんのつぶやきは、読者へのメッセージであると同時に、私たちメディアの人間への戒めにもなっていて、まさにピッタリのキャッチです。

サヘル:何事に対してもクエスチョンマークを付けていくことは本当に大切だと思います。常に疑問を持つ気持ちを持って生きなさい、というのが母の教えです。

山田:大切なことは、1人1人が目標を掲げることかもしれません。目標を持っている人は、知ったかぶりはしないし、当たり前とも思わない。なぜなら、目標を持っている人は、現状に満足していない人だから。

その点、東洋経済オンラインも大きな目標をもって仕事をやっています。それは日本でもっとも多くの人に読まれる、きちんとしたニュースサイトになることです。現状は、月間に2000万人以上の方(スマホとPCの両方から見ているユーザーも多いため、実際の人数はおそらくその半分程度)が訪問してくださっていますが、上には上があります。早くそこに追いついていきたい。

サヘル:それは自然な目標だと思います。これも母からの言葉なのですが、「何事も、やるからには頂点を目指しなさい」と言われたことがあります。きっと頂点って1つではない。いろんな角度から見たら、いろんな頂点はあると思うけど、自分の中の目標として頂点を目指さなければ何事も達成できない。他人にどうこう言われても、私自身にも自分の目標があります。

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