知らないと損!保険のムダ払いを避ける心得 いざというときに公的保険を活用できますか
今後を考えると、10年単位で医療の様子も変わるでしょうから、それに合わせて民間保険も最新のものに切り替える必要が出てくるかもしれません。その際、平均寿命までの保険料を先に支払っていると損得勘定から判断が鈍るかもしれませんから、それであれば保険料も終身支払うものの方が損得なく切り替えることができます。
③ 死亡保険も掛け捨てが原則
死亡保障については、いま万が一のことがあったら、国からいくら給付があるのか、それだけで足りない金額はいくらかを意識します。
特に相続対策として、死亡保険の非課税枠を有効に使いたいなどといった要望がなければ、死亡保険も掛け捨てが原則です。また、死亡時に数千万円の死亡保険金が一時金で支払われる保険より、被保険者が亡くなっても給与のように毎月定額で保険金を受け取れる「収入保障保険」の方がわかりやすいでしょう。
たとえば、国からの遺族年金が年間120万円で月10万円受け取れても、「子どもが小さくて奥さんは働きに出られない」「家も賃貸で家賃が必要」「子どもの学校の費用も準備できていない」という状態はリスクが高いですね。遺族年金のほかに月30万円は生活費として必要となれば、収入保障保険は月30万円になるように設定し、期間は子どもが独立するまでとします。
公的保険で足りない部分だけを民間保険で補完する
一方、国から遺族年金が年間120万円で月10万円と上記と同じ条件であっても、「共働きで奥さんにも収入がある」「家のローンはご主人が亡くなったら団体信用生命保険で支払い不要になる」「子どもの学費も別に学資保険で手当ができている」となれば、民間保険の上乗せは月10万円の収入保障保険で十分と考えてもいいわけです。
また、遺族年金は年間60万円だけれども、子どもはすでに大学生だし、奥さん自身も働いているとなれば、民間の死亡保険はやめてしまって、その浮いた保険料を老後のおカネとして貯金するという選択肢も考えられます。
このように、いま自分が抱えている経済的リスクをまずは公的保険でどの程度カバーできるのかを考え、それでは足りない部分だけを民間保険で補完する、これがムダに出ていくおカネを減らし、脱老後貧乏へとつながります。
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