そんなわけで、今回の研究発表により、まだ動物実験の段階ではありますが、銅が人間の肥満対策に役立つ重要なミネラルにちがいないと、早くも世界中で注目が集まっているのです。
厚生労働省は「必須ミネラル」として16種類の摂取を国民に推奨しており、銅もその中の一つに位置づけられています。1日の基準値は、男性(15~69歳)0.9mg以上、女性(15歳以上)0.7mg以上。また上限は男女ともに10mgとされています。
銅が含まれる主な食品は、以下の通りです。
・豚レバー 0.99mg
・鶏レバー 0.32mg
・イイダコ 2.96mg
・干しエビ 0.5mg(※10g相当)
・イカ 0.49mg
・納豆 0.61mg
・高野豆腐 0.55mg
・ココア 0.38mg(※10g相当)
・アーモンド0.135mg(※10g相当)
サプリメントによる過剰摂取にはリスクも
上記以外にも、貝類全般、ホウレン草やブロッコリーなどの緑黄色野菜、キノコ類、ナッツ類、大豆製品などからも摂取することができます。
銅は「微量ミネラル」とも呼ばれるように、食品からはわずかな量しか摂取できません。しかし、日本ではまれですが、銅を摂りすぎることにより、それが肝臓や脳に蓄積されてウィルソン病(肝臓や神経系統に異常を来す病気)を引き起こす危険もあります。国が上限値10 mgを定めているのは、そのためです。
日常の食生活では上限値を超えることはあまり考えられないので、その点は安心してください。とはいえ、ダイエット目的などで、サプリメントから銅を多量に摂取するのは避けるべきでしょう。
何にせよ、銅は今後ダイエット目的での注目度がいっそう高まりそうです。血液をつくる大切なミネラルでもあるので、いつもの食事で意識して摂るようにしましょう!
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