教養は「五感の曇り」を消す最大の助けになる 誰しも、自分のことを案外分かっていない
なぜなら、自分の五感や心の曇りを感知することができたのは、教養というものの大きな助けがあったからだ。教養を得れば得るほど、ぼくは、世の中のいわゆる教養のある人たちが認知している世界と、ぼくの認知している世界にずれがあることに気づかされた。
そして、最初のうちは、まさか自分の五感や心が曇っているとは想像できなかったから、ずれている理由に皆目見当がつかなかったのだが、教養を積み重ねるうちに状況証拠が固められていって、とうとうそれを結論づけるまでに至ったのである。
人生の道先案内人のようなもの
そうして、それに気づいてから自分の五感や心の曇りを取り除いた状態で再び世の中を見てみると、それはいわゆる教養がある人々が見ていた世界と同じだった。その時点で、ぼくはそれまでの自分が誤りであったということを確認もできたのだった。
その意味で、教養とは人生の道先案内人のようなものだ。おそらく、ほとんどの人は自分の五感や心が曇ることを避けることができない。しかし、それでは具合が悪いので、そのことに気づき修正する必要があるのだが、そこで最大の助けとなるのが教養なのだ。
教養は、いうならばピアノの調律のような役割を果たす。それがなくてもピアノを弾くことはできるが、それがなければ良い音楽は奏でられない。つまり、教養がなくても生きることはできるが、良い人生を生きることはできないのである。
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