東洋経済オンラインに集いし労働者・学生・市民諸君!「若き老害」こと常見陽平である!
去る6月3日、モハメド・アリ氏が亡くなった。「ザ・グレイテスト」「蝶のように舞い、蜂のように刺す」。数々の名勝負もそうだが、黒人に対する差別的発言を受けて五輪の金メダルを川に捨てる、イスラム教への改宗とそれに合わせた改名、ベトナム戦争徴兵拒否など、反逆のヒーローとしてのエピソードもいっぱいだった。「ビッグマウス」ぶりでも知られ、試合前の記者会見などで相手を挑発する行為も有名だった。
日本においては、なんせプロレスラー、アントニオ猪木氏との異種格闘技戦「格闘技世界一決定戦」が有名だ。1976年6月26日、40年前の今日、2人は日本武道館で闘った。ルールの関係で、猪木がずっとリングに寝ながらアリの脚部を蹴る展開になり「世紀の凡戦」という声もあったが、全15ラウンドを映像で見てみると、なかなか緊迫感もあるし、猪木の蹴りなどでアリの脚部がどんどん腫れていく様子も圧巻だった。「凡戦」という評価も正しくないだろう。
この猪木対アリとは何だったのか?世界で活躍する、日本を代表する総合格闘家の青木真也選手と語り合った。
猪木対アリと「技術」
常見 陽平(以下、常見):モハメド・アリさんが亡くなりましたね……。プロレス・格闘技好きでなくても「猪木対アリ」の異種格闘技戦のことは知っている人が多いと思います。まず、世界で活躍している格闘家、青木真也選手が、猪木対アリに匹敵する試合をやるとしたら、誰とやりますかね?
青木 真也(以下、青木):……今でいうと、僕がプロボクサーの村田諒太さんと対戦するようなもんですよね。ロンドン五輪でボクシングの金メダルをとってプロに転向した。それこそ、メイウェザーかパッキャオか。
常見:私が石原慎太郎さんと対談するようなもんですね……。格闘家目線で見ると、「猪木対アリ」の試合って正直どうなんですか?
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