「アベノミクス」で個人投資家は戻ってくるか 日経平均1万円台定着の条件(1)

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「個人離れ」の端緒とされるのが06年1月に起きた「ライブドアショック」だ。証券取引法違反容疑でライブドアに東京地検特捜部の強制捜査が入ったのを受けて、株式相場は急落に見舞われた。

「企業の情報開示姿勢などに対する不信感が強まり、市場から退出した人が相次いだ」(ストックボイスの岩本氏)。小口の株式売買手数料自由化やオンライン証券の台頭などを追い風にした株式市場の「大衆化」の流れに水を差す格好となった。

「個人がファイティングポーズを取るのはむしろこれから」(同)。証券アナリストの白石茂治氏によると、日本の株式保有者のうち、金額ベースでは60歳以上の世代が実に64%を占めるという。だが、いつまでもこの層をあてにせず、次世代の個人投資家を辛抱強く育てる必要性がある。それが日本株の好循環をもたらすはずだ。

問われているのは、個人投資家の本格回帰に必要な、官民をあげての環境整備の取り組みだ。この本気度が、今後の相場の長期的な趨勢を左右しそうだ。

松崎 泰弘 大正大学 教授

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まつざき やすひろ / Yasuhiro Matsuzaki

フリージャーナリスト。1962年、東京生まれ。日本短波放送(現ラジオNIKKEI)、北海道放送(HBC)を経て2000年、東洋経済新報社へ入社。東洋経済では編集局で金融マーケット、欧州経済(特にフランス)などの取材経験が長く、2013年10月からデジタルメディア局に異動し「会社四季報オンライン」担当。著書に『お金持ち入門』(共著、実業之日本社)。趣味はスポーツ。ラグビーには中学時代から20年にわたって没頭し、大学では体育会ラグビー部に在籍していた。2018年3月に退職し、同年4月より大正大学表現学部教授。

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