ドコモ新社長、まさかの「人工知能推し」 「ショルダーフォン兄弟」の弟が、未来を語る

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――クラウドやIoTのプラットフォームということでは海外に強い会社が存在するが。

グーグルなどが力を入れていることは承知している。グローバルなベンチャー企業に接触している。

――グローバルなNFC(近距離無線通信)決済のサービスが日本にも入ってくるが、ドコモ独自の「おサイフケータイ」はどうするのか。

そうした動きは出てくるでしょうね。アップル、サムスンも決済系をやっている。国内で閉じることなく、海外の技術を取り入れていこうと思う。

――iモードは今後も続けていくのか。

プラットフォームとして現在、存在しているのは事実。しかし、対応端末を作り続けるわけにはいかず、すぐにではないが終了は決まっている。アンドロイドに順次切り替えていく。

過度な顧客の奪い合いは、もうやらない

――足元の業績は好調だが、ドコモの中期的な課題は何か。

他社との協業において、当社の経営判断が遅いと言われることが多い。「早くやらないといけない。スピードがすべてに優先する」と社内では言っている。

今年3月までは、ドコモショップでも「実質ゼロ円」を上回る値引きとなる「一括ゼロ円」の文字が大書されていた(撮影:梅谷秀司)

――かつてのようなスマホの顧客奪い合いは起こらないのか。

キャッシュバックなどによる不健全な顧客の取り合いはもうしない。他社がしかけてきても、同じだ。総務省が実態調査をしている。度が過ぎているものはウォッチし、情報を(総務省に)上げていく。

変な競争はしないし、させるつもりもない。どんな手を使っても客を奪うことをやるつもりはない。サービスの内容で勝負していきたい。

――ドコモはNTTの子会社だが、経営の自主性をどう考えているか?

ドコモは上場もしているので、経営を自主的に、一人称で行っていく。ただ、(グループ会社など)関係先の意見を聞かなければいけないこともある。グローバルICTソリューションを進める上で、グループ外の企業と組むことは問題ない。一方で、国内のソリューションやセキュリティではグループの連携を図っていきたい。

山田 雄一郎 東洋経済 記者

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やまだ ゆういちろう / Yuichiro Yamada

1994年慶応大学大学院商学研究科(計量経済学分野)修了、同年入社。1996年から記者。自動車部品・トラック、証券、消費者金融・リース、オフィス家具・建材、地銀、電子制御・電線、パチンコ・パチスロ、重電・総合電機、陸運・海運、石油元売り、化学繊維、通信、SI、造船・重工を担当。『月刊金融ビジネス』『会社四季報』『週刊東洋経済』の各編集部を経験。業界担当とは別にインサイダー事件、日本将棋連盟の不祥事、引越社の不当労働行為、医学部受験不正、検察庁、ゴーンショックを取材・執筆。『週刊東洋経済』編集部では「郵政民営化」「徹底解明ライブドア」「徹底解剖村上ファンド」「シェールガス革命」「サプリメント」「鬱」「認知症」「MBO」「ローランド」「減損の謎、IFRSの不可思議」「日本郵政株上場」「東芝危機」「村上、再び。」「村上強制調査」「ニケシュ電撃辞任」「保険に騙されるな」「保険の罠」の特集を企画・執筆。『トリックスター 村上ファンド4444億円の闇』は同期である山田雄大記者との共著。

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