外国人が押し寄せる「円頓寺商店街」の吸引力

名古屋屈指の老舗喫茶がゲストハウスに

旅行者には気軽に声をかける。笑顔が素敵なスタッフのみなさん

――実際にリニューアルするにはご苦労があったのでは?

田尾:リニューアル前の「西アサヒ」は、某テレビ局のキタナシュランというコーナーで取り上げられるほど老朽化が進んでいました。

でも、天井が高いため空間が広く、坪庭があるのがすごくいいと思いました。2014年2月に「西アサヒ」のリニューアルが始まりまして、2015年4月にようやく開業できました。オープンしてちょうど1周年を迎えるところですが、こうして話すとすごく時間の経過が速いなって感じますね。

――外国人旅行者が喜ぶゲストハウスとしてどんな工夫をしていますか?

田尾:ゲストハウスに泊まる人が望むことは、ローカルの人との交流です。だから、ゲストハウスのスタッフ自身がローカルな人として旅人としっかり交流することが大事です。スタッフがきちんとコミュニケーションを取ることで、旅人の満足度が上がります。機能性の高い設備に加え、こうしたサービス面もゲストハウスとしてとても大切なことです。

世界を旅して名古屋にたどり着くまで

――このような事業を立ち上げた経緯は?

田尾:よく旅行をする家族で育ったこともあって、大学卒業後は旅行関係の会社に就職しました。MICE(マイス:国際会議や展示会などのビジネストラベル)を担当し、2002年頃からインバウンドに関係する仕事をやらせてもらいました。仕事はやりがいがありましたが、将来を考えると英語と経営がわからないとダメだと思ってました。

――海外ではどんなことを経験されましたか?

田尾:英語を習得するためにオーストラリアの語学学校に通った後、カリフォルニア大学バークレー校でマーケティングを学びました。帰国して再び旅行業の仕事をしましたが、独立して自ら旅行の仕事を始めるには経営のノウハウが必要だと思い、名古屋のグロービス経営大学院で経営学を学び、2013年に株式会社ツーリズムデザイナーズを起業しました。

――ツーリズムデザイナーズではどんなビジネスを?

田尾:訪日外国人向けツアーオペレーター事業と、観光コンサルティング事業、ゲストハウス事業があります。「西アサヒ」はツーリズムデザイナーズのゲストハウス事業にあたります。現在は「西アサヒ」の売上がかなり大きいですが、将来的にはツーリズム事業を拡大させていく計画です。もともと、ずっと人をよろこばせる仕事がしたいと思っていたので「人と文化をつなぎ、豊かな心あふれる社会と人々の幸せを創造する」を企業理念にしています。

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