LINE上場で「東証マザーズ」バブルに拍車? いまや東証1部よりも「大盛り上がり」
「株価が1年で5倍、10倍になる銘柄が結構出ている。マザーズ市場はバブルではないのか?」最近、マーケットでよく耳にするフレーズだ。
バブルとは、ファンダメンタルズ、テクニカルなど理論では説明のつかない上昇のことを指すが、そもそもマザーズ市場は割安株(バリュー)ではなく成長株(グロース)がひしめく市場だ。
PER(株価収益率)などでは図ることができない銘柄の急騰を、バブルかどうか判断することは非常に難しい。もちろんバブルとしか表現できない値動きをする銘柄は多くあり、その意味ではバブル的になっているといえるが、筆者は「マザーズ市場全体では、まだバブルではない」と考える。それは7月にLINE(15日、東証1部もしくは2部上場予定)、19日にマザーズ先物がそれぞれ上場するからだ。
マザーズの規模は、東証1部の「100分の1以下」
まずは、足元のマザーズ市場の状況を見ていこう。中小型株がひしめくマザーズ市場は活発な売買が続いている。4月1日以降、代表的な市場である東証1部の1日当たりの売買代金の平均は2兆5559億円。最近では2兆円を割り込む日が少なくない。一方、マザーズ市場は1915億円だ。これだけ見ると10倍以上の開きがあることから、「マザーズ市場はそんなに活況なの?」と思うかもしれない。
東証1部上場の全銘柄とマザーズ上場の全銘柄を比較してみよう(データは全て6月10日時点)。銘柄数だが、東証1部は1957社。一方、マザーズは225社。時価総額は東証1部が495兆円。
一方、マザーズは4兆円。銘柄数を見る限り、さほど気になる点はないが、時価総額はいかがだろうか?マザーズは東証1部の100分の1以下だ。僅か4兆円の時価総額しかない「ちっぽけな市場」で、日々2000億円近い売買が繰り広げられている。ちなみに、同じ新興市場のJASDAQは、上場銘柄730社で、時価総額は7兆円。平均売買代金は僅か500億円だ。
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