「猛獣トランブ」は、共和党自身の産物だ あとは食い尽くされぬよう願うばかり

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暴言を続ける「猛獣」のトランプ氏に共和党も乗り始めた? (写真: ロイター/Jonathan Ernst)

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米国大統領選挙の共和党候補指名が確定したドナルド・トランプ氏が5月下旬、再び世間の注目を浴びた。米国民の間で人気の根強いビル・クリントン元大統領を「レイプ犯」と断言し、その政策を次から次へとこき下ろしたのだ。

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彼の暴言は止まらない。自身の副大統領候補について「誰でも」構わないと豪語。全米ライフル協会に向けては、民主党候補のヒラリー・クリントン氏が当選したら「凶悪犯を刑務所から出所させるだろう」と語った。さらに厄介な発言もあった。エジプト航空機が地中海で消息を絶った件に関し、確定的な事実が判明する前に独自の結論を述べ、テロに対する米国の「弱腰」を公然と非難したのだ。

「無視するより、乗ったほうがましだ」

トランプ氏の大統領候補指名を阻止しようとする努力が水泡に帰した今、共和党の主流派は、この気まぐれな扇動者が党を乗っ取る現実に折り合いをつけようと動き出している。元共和党上院議員の側近は「猛獣を無視するより、乗ったほうがましだ」と語った。

当初多くの人がこの猛獣を無視し、否定しようとしたが、私自身ははっきりとは否定できなかった。というのも私は、共和党の右傾化に一役買った大衆とエリートの力関係を調査していたからだ。その調査によると、共和党は大富豪の資金提供者と、怒れる移民排斥主義ポピュリストという相いれない二者によって、ちぐはぐな方向に引っ張られており、トランプ型の扇動政治家が党を乗っ取る機が熟していたことが分かった。

実はトランプ人気が高まり始めたのは、バラク・オバマ氏が大統領に就任した頃である。米国憲法では、大統領の要件として米国生まれを要求しているが、オバマ氏は米国生まれではない、とするトランプ氏の主張が注目されたのだ。実際、2011年4月に行われた世論調査では、トランプ氏が12年の共和党大統領候補の人気投票で首位に立った。

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