ルネサスに巨額出資 国が背負った十字架

官製ファンドが1383億円を引き受け

関連記事:ルネサス、1万人超削減でもなお苦境

日の丸連合による半導体大手ルネサスエレクトロニクスへの支援が決定した。10日、ルネサスは産業革新機構とトヨタ自動車やパナソニックなど国内企業8社から、第三者割当増資により1500億円を調達すると発表した。

国が大半を出資し2009年に発足した革新機構は、政府保証枠で1・8兆円も与えられた官製ファンドだ。その革新機構が1500億円のうち1383億円を引き受け、ルネサスの筆頭株主(69%)となる。さらに500億円を上限に追加出資または融資も準備する。

前身を含め7期連続の最終赤字が続くルネサス。自動車など多くの日本メーカーを顧客に持つルネサスの経営状況を経済産業省は危惧していた。国が資金援助したエルピーダメモリが今年2月に経営破綻したこともあり、今春にルネサスの資金繰りが急悪化した際、経産省は直接支援に動くことはできず、大株主の日立製作所、三菱電機、NECに加え、トヨタなどに支援を要請していた。

しかし、大株主3社は増資を断り、結局、3社合計で495億円の追加融資にとどめた。主力4行が475億円の協調融資を実施したため、当面の資金繰りにはメドがついた。が、大規模リストラの実行もあり、資本増強が必須だった。

ルネサスの赤尾泰社長が、「今年の早い時期から複数と資金調達を検討してきた」と説明したように、スポンサー探しを続けてきた。今夏には銀行が引っ張ってきた米系ファンドのKKRが有力候補となった。

次ページ次の焦点はシステムLSI
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―
  • 今見るべきネット配信番組
  • コロナ後を生き抜く
  • 晩婚さんいらっしゃい!
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
地銀 最終局面<br>首相が追い込む崖っぷち

遅々として進まなかった地銀再編。しかし菅義偉首相は明確に踏み込みました。全国の地銀はどう動くのか、現状を徹底取材。今後起こりうる地銀再編を大胆予測。さらにビジネスモデルや行員の働き方にも注目し、地銀が生き残る道について探りました。

東洋経済education×ICT