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地方創生に欠けている「チーム感」の作り方 意外と話し合わない地域の人たち

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  • 永井 孝尚 マーケティング戦略コンサルタント
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山下:以前、ある町議会の議会報告会のファシリテーターを頼まれたことがあります。その時の町議会の議長さんは旅館の社長で、「単なる議会報告会じゃ面白くない」ということで依頼されたのですが、盛り上がりましたね。議員さん、旅館組合、観光協会、商工会、女性部の会長さん、さらに町民がいるんですよね。そこで実感したのですが、普段からお互いに話し合ってないですよね。

たとえば、港の漁協の人が、「後継者がいないので、漁業に観光を取り入れたい。海から見るウチの町は最高だ」とおっしゃるわけです。そこで観光協会とか旅館の方に、「漁協さんがこんなこと考えてるって知ってました?」と尋ねると、「いや初めて知りました。漁協さんは観光にまったく関心がないと思っていました」と言うわけですね。

さらに旅館の方に、「旅館のフロントでお客さんからどんな要望が来てますか?」と聞くと、その村には果樹園農家が沢山あるので「収穫体験はできないのか?」とよく聞かれるとおっしゃいます。そこで農家の方に「どうですか?」と尋ねると、農家さんは「観光客を受けてたら仕事ができない」と断るんです。そこで訊き方を変えて「今農家さん困ってることは何ですか?」と聞くと、「高齢化で人手不足。収穫が大変です」という答えが返ってくる。「観光客と連動してうまくできないですかね?」って尋ねると、「確かにそうですね」。つまりお互いに話し合ってないってことですよね。こういうことが地方では沢山あります。

永井:話し合っていない理由は、何でしょうね?

第三者が入ることで見えてくること

山下:皆さん、ずっとそこで生まれ育った人たちです。旅館の人たちも幼なじみだったりします。でも意外なことにまちの抱える問題を解決するための具体的なことをしっかりと話し合いがされていないことがよくあります。

お互いの利害調整をやる人がいないので、議論がきちんとオーガナイズされていないんですよね。お互いを知りすぎているだけに当事者だけでは話しにくいというのがあるかもしれません。そこへ私のような第三者が入ってファシリテートするとお互いどこで補完し合えばいいかが見えてくるものです。

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【日本人の特徴になってしまっている】

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