EV不発、日産がハイブリッド大量投下に転換

16年までに15モデルを発売

日産はリーフの一部改良で航続距離を延ばすなどテコ入れに躍起だが・・・

2010年12月に、本格的なEVとして日産が世界で初めて市場に投入したリーフは、現時点までの全世界累計販売台数が約4万6000台、日本で2万0500台、米国で1万8000台、欧州その他で7000台となっている。

それなりの実績にも見えるが、日産のもくろみどおりには売れていない。というのも、日産では神奈川県の追浜工場で年間5万台の生産能力を保有しており、能力に比べると4割程度の販売実績にとどまっているからだ。現実的には、航続距離や充電インフラ、価格などの問題などからEVの販売はスローペースで推移している。

一方、エンジンとモーターを併用するHVは、既存の燃料インフラを活用しながら、航続距離、燃費を大幅に向上させるエコカーとして、もはや主流の存在。トヨタ「アクア」「プリウス」は車名別の販売台数ランキング(自動車販売店協会連合会調べ)で、今年7月から上位1~2位を独占し続けている。

ハイブリッドの隆盛は当面続く

EVや燃料電池車が将来的には爆発的に普及するというシナリオはありえる話だが、その前に解決しなければならない航続距離やインフラ、価格など山積する問題を考えれば、HVの隆盛は当面続くとみて間違いない。日産もEV重視にこだわっていられなくなったということだろう。

現在、日産は、高級セダンでFR(後輪駆動)HVと、ミニバンで簡易型HVを商品化しているが、すでに、FF(前輪駆動)用の排気量2.5リットル、2リットルのHVエンジンを発表している。この新しいHVエンジンを搭載した車種は13年に北米に投入されるほか、早い時期に2リットルのHVエンジンを積んだ車種が日本にも投入される見込みだ。

次ページ中型車向け主体のHV戦略も見直しへ
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