反核からラフォーレまで。熱量のある広告作り 新世代リーダー 長嶋りかこ アートディレクター

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

アーティストによる核兵器撲滅運動

最初は「世界アーティストサミット」という催しのロゴマークやビジュアルを作って欲しいという依頼がサミットの事務局からあって、その仕事を引き受けたんです。アーティストが世の中の問題をアートの力で解決するためになにができるのかを話し合うもので、坂本龍一さんなど世界各国のアーティストが参加していました。宮島さんはそこで議長を務めていました。

――宮島さんとどのような活動をされたのでしょうか

はじめは議長に徹していた宮島さんから、「次のサミットでは自分も何か発表したいから一緒にアイデアを考えないか」と頼まれました。それで彼らと立ち上げたのが「peace shadow project」でした。これは一種の署名活動で、核兵器撲滅という趣旨に賛同してくれた人が、その意思を「影を焼き付ける」という形で表すプロジェクトです。

宮島さんは、世界で起きている社会的な問題に対して、アートは何か力になれないのかということを常に考えていました。政治や経済からのアプローチだけではなく、アーティストこそ積極的に関わっていくことが大事なのではないかと唱えています。

戦争をはじめとした問題は、想像力が足りないからから生まれているものだと思います。相手を思いやる気持ちだったり、見えない相手が置かれている状況を想像することができなかったり。

その点、想像力やコミュニケーション能力が豊かな、アーティストだからこそできることがあるのではないかと宮島さんは考えていました。

次ページ受け手の意識を高める広告作り
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事