マザーマシン難攻不落の地、米国へ 森精機・現地工場レポート

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開所式で英語スピーチを披露する森雅彦社長

そんな周囲の声に反応してか、今月初旬に行われた工場の開所式で森社長は「I don’t care about reputations.(評判は気にしない)」と言い切った。工場の出来栄えへの自信を見せ、米国市場の重要性や、今後20年、30年と深くコミットしていく旨を壇上で語った。

森社長への期待

ギルデ社との資本業務提携以降、海外生産販売網の拡充に関しては業界の中でも急先鋒といえる。他社と一線を画した道を歩むことがたやすいことでないのはトップ自身が一番わかっているはず。その上で口にした言葉であろう。

森精機がグローバル体制を盤石にするには、この北米工場を軌道に乗せることが大前提だといえる。各社が翻弄されてきたこの米国での成功はたやすくはなさそうだ。すぐに結果を求めるのはこの業界では酷なことだが、積極的な発信を続ける森社長には期待が集まる。それに応え続けることはできるのか。先行投資がかさむ時期だが、踏ん張りどころである。

中川 雅博 東洋経済 記者

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なかがわ まさひろ / Masahiro Nakagawa

神奈川県生まれ。東京外国語大学外国語学部英語専攻卒。在学中にアメリカ・カリフォルニア大学サンディエゴ校に留学。2012年、東洋経済新報社入社。担当領域はIT・ネット、広告、スタートアップ。グーグルやアマゾン、マイクロソフトなど海外企業も取材。これまでの担当業界は航空、自動車、ロボット、工作機械など。長めの休暇が取れるたびに、友人が住む海外の国を旅するのが趣味。宇多田ヒカルの音楽をこよなく愛する。

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