スズキの「燃費測定不正」はどれ程悪質なのか

国交省は5月末までの調査待ちで判断を保留

現状、国交省は「スズキに関してはまだ何もわかっていない」と、判断を留保。5月末までの追加調査の結果を待つ考えである。

同社の不正が今回の報告の範囲に収まるなら、型式認定の取り消しなど、販売停止までは追い込まれない可能性が高い。というのも、燃費性能や排出ガス量が申請どおりであれば、その行為を重く罰する規定がないからである。

とはいえ、スズキのブランドは、大きく傷ついた。マイナスが続く主力の軽自動車、新車攻勢の成果が出始めた乗用車とも、この先、苦戦を強いられるのは間違いない。

修会長は進退について「ノーコメント」

修会長は、「販売店には引き続き自信を持って売っていただく」と、現状では強気の姿勢だ。自身を含む経営陣の進退についても、「改善が第一」としてノーコメントを貫いた。三菱自は日産自動車に支援を求めたが、はたしてスズキは自力でこの難局を乗り越えられるのか。

今回、スズキ以外に、不正を報告したメーカーはなかった。しかし、“前科”のある三菱自に加え、スズキも不正を働いていたことで、日本の自動車業界全体に疑念が向けられることになる。

4月26日に国交省はタスクフォースを作り、メーカーの不正防止策の検討に入った。業界全体の信頼回復のため、抜き打ち検査の実施をはじめ、一刻も早い対策を打ち出す必要がある。

「週刊東洋経済」5月28日号<23日発売>「ニュース最前線03」を転載) 

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