参院選「当落」予想!激戦区多い「近畿・中国」

大阪と兵庫の民進党は存亡の危機

その一方で、3選を目指す現職の林久美子参院議員はマイペースで戦う。1児の母である林氏は、12年前に初出馬した時には「乳飲み子を抱いてどうするのよ」と女性から批判されたというが、いまでは幅広い支持を持つ。もともと、びわ湖放送のキャスターとして記者業もこなし、民進党の自治体議員ばかりではなく、自民党の議員にも知り合いが多い。

民進党の林氏にとって与党寄りのおおさか維新の党の動向が気がかりだが、今年1月に滋賀維新の会を立ち上げた岩永裕貴前衆院議員は、10月に行われる甲賀市市長選に意欲を見せており、国政には関心が薄くなっているようだ。

なお林氏は、次期参院選から18歳選挙権が導入されるのを意識して、選対事務所は高校の前に設置している。

京都は2議席を巡り、自民党と民進党の現職を、共産党の新人が猛烈に追い上げる構図になる。

沖縄とともに、共産党にとってどうしてもはずせないのが京都選挙区だ。2013年の参院選では、倉林明子氏を当選させた。2014年12月の衆院選では、不破哲三前中央委員会議長が穀田恵二衆院議員の応援のため、9年ぶりに街頭演説した。次期参院選に出馬する大河原壽貴氏は38歳の弁護士で、若さと知性を売りにする。

3期目を目指す自民党二之湯智参院議員は、「裏」の西田昌司参院議員ほど目立たないために個人の人気はない。同じく3期目を目指す民進党の福山哲郎参院議員は、保守票もがっちりと捕まえる。

この2名に新人の大河原氏がどのくらい喰い込めるのかが注目される。

大阪は、今でもおおさか維新の会の城下町か?

次に大阪を見ていこう。昨年11月22日に行われた大阪府知事選と大阪市長選のダブル選挙でともに勝つなど、おおさか維新の会の「城下町」といえるのが大阪選挙区だ。数字から見れば十分に2議席は狙えるが、橋下徹氏が政界を引退した影響はどうだろうか 。自前の擁立は困難と判断して17日夜に公募することに決定したが、選挙になれば得票をうまく分配しなければ ならない。

自民党が擁立する元外務官僚の松川るい氏は1人擁立なら安泰だ。「常勝関西」の公明党も堅実に票が取れれば大丈夫。共産党は「のびしろ」次第で、おおさか維新の会が2名擁立の場合、票がいびつに割れれば、当選に入りこめる。現職の尾立源幸参院議員はやや苦しい闘い。尾立氏の「裏」だった梅村聡前参院議員はおおさか維新の会に行ってしまい、民進党大阪府連の幹事長だった樽床伸二氏も離党した。大阪市内の府議も市議もゼロになった今、民進党大阪府連は存亡の危機にあるといえる。

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