生涯給料「中国・四国109社」ランキング ベネッセが唯一3億円超、手堅い会社目立つ

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ベネッセの東京拠点。本社は岡山にある(撮影:吉野 純治)

5月も半ばを迎えた。ゴールデンウイーク(GW)が遠い昔だったように感じている人も少なくないだろう。来月になれば早い会社では夏のボーナス(賞与、一時金)が支給される。自分の金額も気になるが、ほかの会社で働く人がいったいいくらもらっているのか。地方から大都市へ出てきたような人は地元の友人・知人の動向が気になったこともあるかもしれない。

そんなボーナスや給料の差は時間軸を長く考えれば、かなり大きくなる。東洋経済オンラインは会社に新卒で入社して定年まで働いたときに取得できる総額である「生涯給料」のランキングを作成。全上場企業約3600社を全国7地域(北海道・東北、東京除く関東、東京、中部、近畿、中国四国、九州沖縄)に分けてまとめた。

これまで「東京都トップ500社」「東京都ワースト500社」「近畿586社」「中部429社」「東京除く関東330社」「九州・沖縄103社」の生涯給料ランキングをお届けしてきたが、今回は第7弾として中国・四国地方(岡山県、広島県、山口県、鳥取県、島根県、香川県、徳島県、愛媛県、高知県)に本社を置く109社のランキングを公表する。

『会社四季報』に掲載した本社所在地が中国・四国地方となっている会社のうち、単体の従業員数が30人に満たない場合や、平均賃金の発表がない企業は除いた。有価証券報告書(2014年6月期~2015年6月期)の公開データと、厚生労働省が調査・公表している「平成25年度賃金構造基本統計調査」を基に試算した。

2位は「ユニクロ」のファーストリテイリング

グループ企業については、全体で連結ベースの年収を算出するのがベストだが、基にしている有価証券報告書のデータが単体会社のものであるため、単体の年収数字となっている。そのため純粋持ち株会社の数字を使用していることをあらかじめお断りしておきたい。純粋持ち株会社は本社の中枢機能を担う社員しかいないケースが多く、年収が製造現場などの実態より上振れる傾向にある。従業員数30人以上であれば原則、掲載した。

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あくまで理論的に割り出した推計値ながら、一定の目安となるはずだ。中国・四国地方の1位はベネッセホールディングスの3億2575万円(平均年収943万円)。この地域では唯一の3億円台となる。言わずと知れた「進研ゼミ」など通信教育大手で、高齢者ホーム、出版など多角化している。主要な拠点は東京にもあるが、岡山を本社としている。

2位はカジュアル衣料品店「ユニクロ」で知られるファーストリテイリングの2億7261万円(平均年収736万円)。ただ、ファーストリテイリングは全国に多くの店を展開しているため、中国・四国の地方企業という水準で考えないほうがいいかもしれない。そのほか上位には比較的業績が安定した企業が並んでいる。地元に残って働くのであればやはり手堅い職場を選ぶのがベターなのだろう。

生涯給料について:各企業が発表した直近決算の有価証券報告書に記載された平均賃金と平均年齢を基に推計。推計に使用した賃金カーブ(賃金の伸び率)は厚生労働省が調査・発表している「平成25年度 賃金構造基本統計調査」の5歳刻みの賃金額(所定内給与+賞与)から業種分類ごとの賃金カーブを算出。その賃金カーブを各企業の平均年収と年齢に当てはめて試算。 
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