「鈴木敏文会長は精神的支柱」セブン井阪氏

「顧問として残って頂きたいと思っている」

──1店舗ごとに見直した結果、総合スーパー(GMS)ではない形になる可能性は。

「その可能性もある。ダークストアというネットスーパー専用の店があるが、事業としては非常に豊かな可能性がある。ダークストアは消費者が来ないため業態ではないが、機能として残る。いろいろな可能性を否定せずに追求したい。ヨーカ堂は駅前のすごくいい場所にある。もう一回、そのロケーションを見つめ直すと、豊かな可能性を秘めていると思う」

──鈴木会長が最優先課題として進めてきたリアル店舗とネットの融合、オムニチャネル。新体制では、グループ戦略にとってどのような位置付けになるのか。

「今、日本の消費の7─8%がEコマース。アメリカや中国はさらにEC比率が高く、日本もそうなっていく。消費者の買い物習慣が変化しており、それに対して我々のできるEコマースを、各事業会社が懸命になって構築する。これは戦略の優先順位として変わらない」

──オムニチャネルはグループ内で行っていくのか。

「そうではない。ユニクロのネット通販商品をセブンイレブンの店頭で受け取るサービスを4月19日から全国に拡大したが、全国でスタートした週は、店頭受け取りの約1割がユニクロの商品だった。全ての小売業者やメーカーと組めるわけではないが、オープンプラットフォームとして、品質重視でフィロソフィーの合うところとは取引を強化する。ユニクロ以外でも考えていく」

退任する鈴木会長兼CEOの処遇

──退任する鈴木会長兼CEOの処遇は。

「5月26日までにはきちっとした形で報告できると思う。偉大な経営者だし、入社以来、いろいろな教えを乞うてきた。こんにち私がいられるのは、会長のおかげといっても過言ではない。先見性があり、消費者の潜在的なニーズをくみ上げる力も強い。精神的な支柱でもあるし、顧問として残って頂きたいと思っている。(名誉顧問か最高顧問かなどは)まだ、具体的には決まっていない」

──社内に影響力が残るのでは、という懸念もある。

「相談したいときに相談させて頂くという存在が顧問という立場だ。そういう形でサポートして頂けると思っている」

──株主である米ファンド、サード・ポイントのダニエル・ローブ氏とは話をしたか。

「していない。今回の一連の事象は、私がセブンイレブンの社長退任の理由に納得できないと申し上げたことがきっかけ。それ以下でもそれ以上でもなく、それ以外のことは分からない。7&iHDの社長に推挙されるのも全く想定外だった。1投資家の意見で今回の一連の事象が起きたとは認識していない」

 

(清水律子、浦中大我 編集:吉瀬邦彦)

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