「鈴木敏文会長は精神的支柱」セブン井阪氏 「顧問として残って頂きたいと思っている」

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セブン&アイ・ホールディングスの新社長に内定している井阪隆一氏(写真)はロイターとのインタビューで、不振が続いているイトーヨーカ堂について、1店舗ごと、1ロケーションごとに見直していく考えを示した(2016年 ロイター/Issei Kato)

[東京 9日 ロイター] - セブン&アイ・ホールディングス <3382.T>の新社長に内定している井阪隆一氏(現:セブン―イレブン・ジャパン社長)はロイターとのインタビューで、不振が続いているイトーヨーカ堂について、1店舗ごと、1ロケーションごとに見直していく考えを示した。

ネットスーパーの拠点となる「ダークストア」や食品中心に替えることなども含め、最も有益な形を追求していく。

また、退任する鈴木敏文会長兼CEO(最高経営責任者)については「顧問として残って頂きたい」とし、5月26日の株主総会までに決めると改めて述べた。

井阪氏は、4月19日の取締役会で7&iHDの新社長に内定。5月26日の株主総会を経て、正式に就任する。

主なやり取りは以下の通り。インタビューは5月5日に実施した。

決め打ちはしない

──今期20店舗の閉店を打ち出しているイトーヨーカ堂、改革の前倒しなどを進めるか。

「これから事業会社のトップと打ち合わせしながらやりたいが、不振業態だとか、産業構造的におかしいという決め打ちはしない。生活産業なので、そのエリア、商圏、地域でどう必要とされているかをしっかり見極めたうえで、1店舗1店舗精査しなければならない。3月14日に発表している構造改革をベースに考えるが、1店舗ごと、1ロケーションごとにしっかりと見極めてやっていきたい」

──祖業であるイトーヨーカ堂、聖域ではないのか。

「祖業だから云々ではなく、地域のお客様から見て、この店はどうかという見方をすべき。創業者の伊藤雅俊(名誉会長)も、地域に信頼される企業でないといけないという社是を残している。創業の理念でもあり、そういう見方をどの業態でもやっていくべきだ」

「現実、セブンイレブンでも相当なスクラップ&ビルドをやっている。道路が一本開通することで、立地条件がかなり変わる。1回店を作ったら終わりではなく、コンビニという伸びている業態でも立地の査定や店のありようには重大な関心を持ち続けなければならない」

──いつ頃までをめどに見直し作業を進めるのか。

「まだ対話も始まっていないので、時間軸は言えないが、猶予はそれほどないという認識だ。上半期の決算発表時に何らかの発表ができればという希望は持っている」

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