セブン会長が辞任前にぶちまけていた「本音」

「明日どうなるかもわからない、人間なんて」

2月18日、週刊東洋経済の取材に応じた鈴木敏文会長(撮影:梅谷秀司)
セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長が4月7日に突然の辞任を決断した。その2カ月ほど前、「週刊東洋経済」(3月12日号)において鈴木会長は、辞任の伏線となる多くのことを語っている。今回、その一部を転載する。

 

──年明けすぐにヨーカ堂の戸井社長の辞任が発表されました。その経緯から聞かせてください。

1月7日、戸井君は僕のところに辞表を持ってきた。世間では僕が辞めさせたといわれているけど、とんでもないことだね。任命したものをちょっとやそっとで……。

彼が言ってきたのはこういうこと。僕が出した方針に対して、「それを達成できず、会社をこんな状態にしてしまいました。申し訳ございません」と言って、辞表を持ってきた。それはいろいろ話したよ。「もうちょっと頑張ってみたらどうだ」とね。だけれども、戸井君は「ここまでこうなると、やっぱり私の責任です」と。「まあ、そうか。じゃあ」と僕は受け取るしかなかった。

「実際にはわかりきれていなかった」

週刊東洋経済3月12日号にはインタビューの全容が掲載されている(画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

──戸井氏には鈴木会長の期待が大きかったと思います。社長就任前の手腕も目立っていました。

それで、「やれ」と言ったのにね。彼は、「はい、わかりました」と言っていたけれども、それが実際にはわかりきれていなかった。わかったつもりだったんだ。

例え話をしよう。「冬になったら寒いよ。寒いから、きちんと下着を着なさいよ」と。相手は「はい、わかりました」と言うけどね、実際に寒くなってみないとそうしない。本当に寒くなってきた頃は「寒すぎる」感じで、もう風邪を引いている。「はい、わかりました」と言っている時点では実はまだ暖かいんだよね。仕事にはそういうときがある。そんなこと、あなたの仕事(雑誌記者・編集者)だって、全部同じでしょ。

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