セブン会長が辞任前にぶちまけていた「本音」 「明日どうなるかもわからない、人間なんて」

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だから、編集の人たちも批判できないよね。物まねのような記事を書くのではなくて、新しい現象を見つけて、それを記事にするのじゃなかったら、みんな買ってくれないよ。「そんなこと?」と思うでしょ。みなさんによくわかってもらえるように言うけど、今、何で雑誌の売れ行きが伸びないの? 一生懸命、書いて編集しているはずなのにね。

僕は(出版取次大手の)トーハンの経営にかかわっているから、雑誌のことは、よくわかっている。人のことは、みんな簡単に記事にできる。「なぜ変わらないんだ」と書くけれども、自分でやってみたらいいよ。それは本当に難しいこと。付け加えると、本質をわかっている記事は読んでもらえるが、評論家の書いた記事は読まれないと言っておきたい。

1年半余りでヨーカ堂社長を退任した戸井氏

──戸井さんは「エース」といわれた方ですね。

エースとか何とかって。エースって誰が言っている話なの。外の人? そういう部分が評論家なんだと思う。

──CEO(最高経営責任者)としての会長自身の責任についてはどう考えていますか。

こっちも任命した責任はあるよ。それは当然ある。しかし、CEOとして出した方針は間違っていない。

CEOの進退を議論する話ではない

──CEOの進退を議論する話ではないということですか。

そうだよ。その証拠にセブンイレブンはどうか。同じ人間が具体的に「この商品を作れ、この商品を」と言っているのではなく、「こういう方針でやれ」ということを言っている。要するに業態は違っても言っていることは共通なんだよ。特にヨーカ堂の場合には、脱チェーンストアという理論を言ってきたが、脱チェーンストアになっていないのが影響している。

鈴木敏文(すずき としふみ)/1932年生まれ。1963年にイトーヨーカ堂に入社、1973年にセブン-イレブン・ジャパンを設立。2005年にセブン&アイ・ホールディングスを設立し、現職(撮影:梅谷秀司)

──前社長の亀井顧問が社長に復帰しました。後戻りにも見えます。

亀井君は早稲田大学の商学部卒で、戸井君も同じ商学部で後輩ということもあり、とてもかわいがっていた。だから、彼も戸井君を推薦していた。亀井君も「いやあ、人間というものはわかりませんね。あれだけいいやつだったけれども……」と話していた。

それで、今の改革の精神をわかっているのが、やっぱり一緒にやってきた亀井だから、「じゃあ君、もう1回やりなさい」と言ってやらせているわけ。何も不自然ではない。

よそから見れば、「何で昔の人間にやらせるんだ」と言う人もいるかもしれない。それは一般論のへ理屈だよ。今、われわれが考えている改革の方針というのは、まったく変わらない。その改革の方針をいちばんわきまえているのは亀井なんだよ。別に後戻りするのではない。

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