東京マラソンの抽選倍率は10倍以上。フルマラソンとしては国内最高額の参加料(1万5000円)で、かつ非公認コースの横浜マラソンも抽選倍率は3.1倍だ。かといって先着順の板橋Cityマラソンは、荒川河川敷をひた走るだけでちょっと味気ない。都内在住のランナーにとって、今「フルマラソン出場」は悩ましい問題になっている。
フルマラソンを確実に走るには、先着順の大会で“クリック合戦”を制すか。首都圏から少し離れた地方マラソン(しかも倍率の低い)にエントリーするしか方法はない。そんな状況もあり、近年は「旅行」と「マラソン」を組み合わせた「旅RUN」が人気を集めている。
では、首都圏から参加するなら、どの大会がいいのか。約20のフルマラソンに出場している筆者が、5人のラン友からも意見を収集。全員トータルで約100レースに出場した6人で「旅RUN」のかたちを探ってみたい。
ちなみに6人が出場した国内のフルマラソンは、北海道、洞爺湖、岩手北上、つくば、かすみがうら、勝田全国、古河はなもも、はが路ふれあい、さの、東京、板橋シティ、横浜、湘南国際、金沢、富士山、長野、木曽三川ウルトラ、名古屋ウィメンズ、京都、大阪、神戸、奈良、鳥取、岡山、とくしま、福岡、熊本城、別府大分、青島太平洋、鹿児島、NAHAの合計31大会。ランナーたちの本音をお伝えしよう(※ランナーの意見は出場時に感じたもので、すでに改善されている場合があります)。
日帰りの「旅RUN」はイマイチ!?
都内から簡単に行くことができる横浜には、フルマラソン9回出場(自己ベスト4時間12分)のOさん(36歳女性)と、フル4回出場(自己ベスト4時間35分)のHさん(29歳女性)が出場。「前日までにゼッケンを引き換えないといけないので、都内からだと微妙に遠い。あと、スタート付近の“剛力渋滞”は勘弁してほしい」とOさんは苦笑い。
「剛力渋滞」というのは、大会アンバサダーを務めた剛力彩芽の写真を撮ろうとするランナーが続出して、なかなか進まなかったというのだ。高速道路を走るため、非公認レースとなったが、「普段は走れないコースですし、横浜ならでは名品が並ぶ『ラッキー給食』はよかったですよ」とHさんは評価する。ゴールから横浜中華街も近いため、レース後にはプチ旅行を楽しむこともできるようだ。
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