液晶パネルメーカーが左右する旭硝子の業績

底入れは本物か

世界最大級の総合ガラスメーカー、旭硝子の来2013年12月期業績見通しは、液晶テレビなど大型ディスプレイの基板用が生産底入れするかどうかで、増益幅に振れが生じそうだ。

今12年12月期は、TFT液晶ガラス基板の出荷が面積対比で前11年12月期より増加したものの、前期後半以降の価格下落に歯止めがかからず、粗利益率が低下。この影響で、電子用ガラス事業の12年1~9月期営業利益は612億円となり、前年同期比で45%減少した。

それでも、四半期ごとの電子用ガラス事業の営業利益比較をすると、12年1~3月期の180億円を底に、4~6月期202億円、7~9月期231億円と増加に転じている。前年の7~9月期は287億円だったので、約2割利益率が悪化した状況ではあるが、価格の下落幅が縮小し、底が見え始めたことで、順調に収益力は復調していると言える。

同社の梅本周吉常務執行役員は「昨年から今年はじめにかけてパネルメーカーは在庫削減に動いたが、後半はその反動で在庫を増やす動きがあった」と説明。国内の薄型テレビ販売は厳しい状況が続くものの、海外で販売される薄型テレビ画面は大型化しており、同社が生産するガラス基板の出荷数量はこのおかげで堅調に推移している。スマホやタブレット向けに強化した特殊ガラス(写真)が高いシェアを維持したまま拡大を続けていることもプラス材料だ。

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