不動産屋の「イチオシ物件」に隠された真実 仲介会社が躍起になる「両手取引」の実態

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不動産屋が熱心に勧める物件にはウラがある?(写真:Ushico / PIXTA)

不動産屋のオススメ物件に飛びついていいのか?

マイホームの購入を検討する際に、いちばん必要なものは何でしょうか?「安心できる不動産屋さん」「おカネの相談ができる不動産屋さん」など、いろいろあるでしょう。しかし実際には、「よい物件の情報がいちばん欲しい」と答える方が大多数です。確かに、それは当然のことと言えます。よい物件が見つからなければ、夢のマイホームは実現できないのですから。

ところが、その「よい物件の情報」を冷静に判断できるほど、知識と経験を持ち合わせている人は少ないものです。多くの場合、不動産会社が勧める物件に誘導されがちです。

しかし、この「不動産屋さんのオススメ物件」、はたして本当にお客にとってベストな物件なのでしょうか? もしかしたら、不動産屋さんがいちばん儲かる物件なのではないか? 実は、日本の不動産業界はその仕組み上、消費者にそう疑われても仕方がない面があるのです。

米国の不動産取引においては、物件に関する情報はほぼすべてオープンです。不動産屋さんごとに異なる物件を持っていて情報を囲い込んでいるのではなく、厳格なルールの下に物件情報が不動産会社間で共有されています。

しかし、日本ではまだまだ物件情報がオープンにはなっていません。そこに疑念が生まれる余地があるのです。

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