赤ちゃんにパパやママはこんな感じに見える 北欧の研究チームが「再現アプリ」開発へ
世の親たちはもう少ししたら、生まれたばかりのわが子が自分たちをどう見ているか分かるようになるだろう。スウェーデンとノルウェーの共同研究チームが、新生児の視覚に関する知識に基づいて、実際に見えている姿を再現することに成功したからだ。
スウェーデンの企業エクリプス・オプティクスの研究者オロフ・フォン・ホフステン氏は、大人の顔の写真に数学的な処理を加え、画像を構成する線を減らして全体をぼやけさせてみた。逆の処理をすれば、画像を元に戻すことも可能だ。
ぼやかした画像をボランティアの大人に見せたところ、30センチの距離で見た場合、回答者の4分の3は表情を特定できた。しかし、画像との距離がそこから大きくなるに従って、認識率は低下していった。
オスロ大学のティム・ブレネン教授は「母親が授乳したり抱っこする時、赤ちゃんとの距離は30センチ程度。これは母親のサインを受け取るのに、とても重要な距離だ」と説明。この距離での認識率が60センチや120センチよりもはるかに良かったのは、偶然ではないと指摘している。
新生児の神秘をアプリで解明
フォン・ホフステン氏は、ダウンロードした写真を加工して、それを子供がどう見ているか表示できるアプリを開発中だ。「どのような画像でも同じようにフィルターして、新生児が見ているのと同じ感じにすることができる」という。
生後数時間の赤ちゃんが親の表情を真似ることができるのはなぜか、という長年の疑問に対し、今回の研究は一定の答えを示したと言えそうだ。
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