日本の不動産市場は安定している 米大手ファンドCEOに聞く
--投資家の投資姿勢に変化は見られるか?
外国人投資家は、日本の不動産市場に非常に建設的な見方をしている。日本は決して急速に成長することはないが、安定して経済成長すると見ている。さらに、欧州や米国など、先進国の展望も非常に不透明だ。その中でも、日本は比較的明るい兆しがあると考えられている。
これに対し、日本の投資家はまだ模様眺めだ。過去数年間に被ってきた損失があるせいだ。今後数年間は、Jリート市場やクローズドエンドファンド(私募ファンド)市場が徐々に回復していくと思う。
--リーマンショック後、金融機関に対する規制のあり方が大きく変化した。エートスのビジネススタイルに大きな影響はないのか?
ない。ゴールドマン・サックスやバンク・オブ・アメリカなどの投資銀行や商業銀行は、それぞれバランスシートにある余剰資金を使って、流動性のない案件に投資をしていた。ただ、われわれはそうした資金を使っていなかったので、影響はないと考えている。
その後、欧州や米国で規制が強化され、金融業界は大きく変わった。当社の見方では、投資家は(不動産投資によって)キャピタルゲインでなく、インカムに関心を持つようになったと考えている。リーマン後のイールド(金利)環境下では、そうした投資が続くだろう。
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