ロームがベンチャー企業、京大と共同で小型燃料電池を開発、今度こそ普及するか

ロームがベンチャー企業、京大と共同で小型燃料電池を開発、今度こそ普及するか

半導体・電子部品大手のロームは9月18日、燃料電池ベンチャーのアクアフェアリー(本社・京都市)、京都大学と共同で、高効率な固形型水素燃料電池を開発した、と発表した。半年後をメドに、スマートフォン向けの予備バッテリーや、屋外用のポータブル電源などとして発売する予定だ。

水素と酸素を反応させて電気を発生させる燃料電池は、従来の電池と比較して効率が高く、発電に際して水しか排出しないという環境適応性に優れることから、次世代の電池システムとして注目されている。

ただ、水素の取扱いが難しいことなどから、一部用途での利用にとどまっている。また、小型の燃料電池も、消費電力がうなぎ登りの携帯電話用として数年前から期待が集まっているものの、コスト高や使い勝手の悪さもあり、一般に普及はしていない。

今回、水素化カルシウムをシート状に固形化する技術を開発、体積3ミリリットル(38×38×2ミリメートル)のシートから4.5リットルの水素を発生させ、5ワット時の発電をすることができるようになった。スマートフォンの電池を約2時間でフル充電にすることが可能だ。

燃料電池は、この水素化カルシウムシートを内蔵した水素発生カートリッジを、燃料電池本体に装着して用いる。カートリッジは発電しきったら、新しいものと交換する方式となっている。

スマートフォン向けには、iPhoneに直接装着して使えるカバータイプと、カードケースタイプを開発(タイトル横写真、iPhone[右]とUSBで接続)。カードケースタイプはサイズが86×52×19ミリメートル、重さが本体50グラム、カートリッジ(シート1枚内蔵)が23グラムと、小型軽量だ。USBの規格に準拠して出力電圧を5.2ボルトとしているため、スマートフォンだけでなく、USB給電に対応した一般的な電子機器に給電できる。


■カードケースタイプの燃料電池本体(左、サイズはタイトル横写真のものとほぼ同じ)と水素発生カートリッジ(右)、いずれもモック

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