男たる者、まず女性をオルガスムに導くべし

性の真実を尋ねつづける鹿島茂が説く

セックスは非対称的であるという前提をしっかりと理解したうえで、セックスするしかない。

自分が気持ちよくなるのを追求するのと同じウェートで、相手を気持ちよくすることに情熱を注ぐべきなのだ。その場合、男性が先にオルガスムに達してしまったら、それで終わりだから、まずは女性をオルガスムに導いてから次に自分がオルガスムを追求するしかない。

つまり、セックスは非対称的であるがゆえに、お互いに助け合わなければならないのだ。というよりも、セックスを通じて、男女の非対称性を正しく認識し、お互いに助け合って、ともにオルガスムに達することこそが男女の共生につながるということを理解しなければならない。

これが空しいと感じる男性はセックスをやめたほうがいい。その反対に、女性をオルガスムに導くことに喜びを感じる男性は、どんどんセックスすべきである。

「いいセックス」をしている社会が「いい社会」

女性もまた自分がオルガスムに達してこそ男性は真の満足を味わうということは理解して、オルガスムに至る方法を工夫しなければならない。

他者の喜びこそが自分の喜びと感じる人間がたくさんいる社会が、語の正しい意味での「いい社会」だからである。

「いい社会」をつくるのに莫大な資本や高邁な哲学など必要はない。

社会の全員が「いいセックス」をしている社会が「いい社会」なのである。

こんな簡単な真実にどうしてだれも気づかないのだろうか?

鹿島 茂(かしま しげる)/フランス文学者、評論家。1949年、神奈川県横浜市生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。同大学大学院人文科学研究科博士課程修了。『職業別 パリ風俗』で読売文学賞を受賞するなど、著作および受賞作多数。現在、明治大学国際日本学部教授を務める

 

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