いま多くの読者に支持されているビジネス書、経済書は何か。3月20~26日のアマゾンの売れ筋ランキングをみていこう。
トヨタはトヨタ生産方式で儲けているわけではない
1位は3月16日発売の『トヨタの強さの秘密』。これまでの"トヨタ本"は、かんばん方式に代表される工場経営の効率性と独創性に的を絞ったものが多かった。しかし、本書では、「トヨタはトヨタ生産方式で儲けているわけではない」と説く。では、なぜ儲けているのかといえば、非常にシンプル。「世界の人が『買いたくなる』クルマを設計しているから」だ。
例えは、アップルとの比較に及ぶ。アップルの製品がカリフォルニア州のクパチーノ本社で開発した設計情報をもとに中国などの委託工場で作られているように、トヨタの自動車は「三河」で設計された情報をもとに世界中のトヨタ工場で作られているのだという。そこにこそ、本当の強みがあることを丁寧に説明している。
2位は『1日36万円のかばん持ち――三流が一流に変わる40の心得』。武蔵野社長の小山昇氏は、3日で108万円という社長研修を実施している。この研修プログラムは、小山氏の「かばん持ち」をしながら3日間で経営のエッセンスを現場で学ぶというもの。1日36万円という高額な研修費にもかかわらず、多くの社長が列をなしており、70人が1年待ちの状況だという。本書では、その人気研修で何が行われているのか、全貌を公開している。
次ページ以降、200位までのランキングを掲載する。本を選ぶ上での参考にしてほしい。