犬猫の「しあわせなお買い物」で笑うのは誰か

保護歴4半世紀の杉本彩氏に内幕を聞く

インタビューに応える杉本彩氏。悪質な繁殖業者から救い出され、かけがえのない相棒となったチワワ「でんじろう」君とともに
昨年あたりから「猫ブーム」が盛り上がっている。飼育数が犬に迫っている点を切り口にテレビや書店では愛らしい姿があふれ、経済効果すら話題になっている。その裏で、衝動買いをあおる生体販売ビジネスが巨大化して無責任な飼い主が増え、捨てられたペットの無残な死が多発するなど、闇の部分も広がりつつある。不幸な猫や犬の保護を24年続けてきた女優でタレントの杉本彩さんに、ブームの内幕を聞いた。
杉本さんが啓発目的で設立した公益財団法人「動物環境・福祉協会Eva」は昨年秋、悪質なペットショップの裏側を描くアニメ動画「しあわせなおかいもの?」を公開。今月に入って、杉本さんの著作「それでも命を買いますか? ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ」も発売された。

生体販売ある限り、殺処分は無くならない

――「しあわせなおかいもの?」は勇気ある作品ですが、広告スポンサーに支えられているテレビで仕事されているお立場で、ここまで告発して大丈夫かなと感じました。描写も日本人の精神性には厳しいですし。

よく言われます(笑)。ただ、生体販売は現在、ものすごく非人道的で、無責任極まりない状態です。せめて最低限の真実を知って欲しいと考え、長さを2分半に抑えてアニメにしました。このビジネスの背景にどんな闇があり、加害者になりかねない実情を知れば多分、買わなくなると思います。それでも「関係ないわ」と言われたら、本当にそれまでですけどね。

ただ、このビジネスがある限り無責任な飼い主が生まれ、身勝手極まりない理由で安易に捨て、殺処分も無くならないのは否めない事実です。動画制作に携わった全ての人が、この作品に思いを持ってくれました。昨年11月にベルリンで開催された「CICLOPE(シクロペ)」という海外広告賞のアニメ部門では日本勢で唯一、最終選考まで残りました。

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