ブックオフが赤字、「中古家電」でつまづき

中古本市場が縮小する中、活路は見つかるか

中古家電市場には、ハードオフコーポレーション、トレジャー・ファクトリーなど、先発組が存在する。にもかかわらず、同社が中古家電に狙いを定めたのは、市場規模が大きく成長率が高いことに加え、後発でも「中古本という集客力がある商材を持つ強みが生きる」(松下展千社長)と判断したためだ。

2015年に策定した中期計画では、2017年3月期には買い取った中古家電の販売によって増収を達成し、販売管理費の増加を吸収。営業利益30億円へV字回復を果たす、という展望を描いていた。

宣伝を強化しても効果は限定的

そのため今期は人員増強とともに、中古家電の陳列棚を整備。併せて、商品の型番を入力すると査定金額が出力される、中古家電査定システムの導入を進めてきた。12月には直営店全店に陳列棚と査定システムの導入を終え、今年1月にはテレビCMも放映したが、2月の買い取り金額は1.2億円にとどまる。

店舗の再編・集約という課題もある。ハードオフなど先発組が郊外を中心に中古家電の陳列に適した大型店を展開しているのに対し、同社の直営店の大半は中古家電を販売するのに十分なスペースがない「ブックオフ」店だ。中古本やソフトメディア、アパレル、スポーツ用品、ブランド品、楽器、生活雑貨までを扱う「ブックオフ&スーパーバザー」の出店を進めているが、まだ直営店全店の1割弱にすぎない。

今後は、ブックオフ店を中古家電の販売も可能なように移転・増床するか、移転が困難な場合は中古家電の買い取り機能だけに特化させるなど、スクラップ・アンド・ビルドを進めていく。何でもリユースへの変身の道は平坦ではないようだ。

「週刊東洋経済」2016年4月2日号<3月28日発売>「核心リポート05」を転載)

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • CSR企業総覧
  • 最新の週刊東洋経済
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
トレンドライブラリーAD
人気の動画
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
ネットで生卵がメチャメチャ売れる驚きの理由
ネットで生卵がメチャメチャ売れる驚きの理由
やる気を削がれる人と奮起する人の決定的な差
やる気を削がれる人と奮起する人の決定的な差
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
SDGsが迫る企業変革<br>ビジネスと人権

サプライチェーンの中で起きる人権侵害への意識が高まっています。欧米では法制化が着実に進展し、企業に対し人権リスクの把握と対策を求める動きが顕著に。欧米に比べて出遅れている日本企業の現状を多角的に検証します。

東洋経済education×ICT