動き出した新生ナルミヤ、堕ちた“子供服王者”の再興なるか

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SC販路の開拓に着手 課題は中核ブランド強化

かつてのナルミヤも、新生ナルミヤも、百貨店重視に変わりはない。が、大きな違いは、“依存”体質とは決別することを明確にした点だ。

その第一矢となるのが、4月に立ち上げたSC向けの「ラブトキシック」(造語で「恋に夢中」の意)。小学校中学年から中学生までを対象とする。店舗家賃などの低減に加え、素材調達などを工夫、価格は百貨店の「リンジィ」よりさらに安い。1店舗当たり面積も10坪前後の百貨店ブランドと違い30坪以上。雑誌のモデルと組んだイベントが仕掛けやすいなど、さまざまな展開が可能になる。実際、大型店のららぽーと豊洲店(東京・江東区)は開店前に750人が並び、初日売り上げ223万円を上げるなど好スタートを切った。中期的にはネット通販や中国展開も見据える戦略ブランドだ。

これまでのところ出足は上々だが、実は最大の課題が残されている。「メゾピアノ」など、同社を支えてきた既存の百貨店基幹ブランドの改革だ。百貨店へ価格訴求型ブランドを投入すれば、既存ブランドの割高感が目立つおそれがあり、整合性が取れなくなる危険性があるからだ。

その打開策として、正統派の「メゾピアノ」ブランドに、カジュアルなニューライン「メゾピアノチュチュ」を追加した。割安な衣料や雑貨を加えることで、同一ブランド内で商品と価格帯の幅を広げ、新顧客を呼び込む。中核である既存の部分は価格を下げず、むしろ高付加価値化路線を突き進むという二面作戦だ。

社会現象さえ巻き起こすほどの爆発力を誇った、かつての王者。ジリ貧状態になえる一方の百貨店、子供服業界は、同社の再興に自らの命運を占うかのように、ナルミヤの改革をかたずをのんで見守っている。

■ナルミヤの業績予想、会社概要はこちら

(福井 純 撮影:尾形文繁、梅谷秀司 =週刊東洋経済)

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