凍結する欧州経済--世界金融危機いまだ去らず

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 小国の銀行が資金需要旺盛な経済大国の土俵で勝負しようとしても、資金力やサービス面で大国の銀行に対して劣勢を余儀なくされる。そこで、リスクは承知しながらも、未踏の新興国へ打って出たのだ。

一方、高収益を追求して証券化商品に手を出し、痛手を負った銀行も少なくない。「国境を越えた金融再編が大テーマになる中で、各国の銀行は目いっぱい競争しなければ敗者になるだけだった」(同志社大学の浜教授)。皮肉にもボーダーレス化の進展が、危機の衝撃を増幅した。

ベルリンの壁崩壊から20年--。「最大多数の最大幸福」を実現できるとの大きな理想を目指して歩んできた「統一通貨、統一市場」の大欧州。だが、世界的な金融危機という現実が、理想を打ち砕いている。今後、EU経済圏やユーロの基軸修正にまで及ぶのか、世界危機はいまだ欧州にとどまったままだ。


(週刊東洋経済)
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