「初めてのお店」に女性を食事に誘わないで

「行きつけの店」を作るのは難しくありません

福岡での仕事が終わって、同級生の彼と落ち合って、さあいよいよレストランに。行く道すがら「何処に行くの?」と聞く私に「イタリアンレストランを予約したんだ」と彼。心の中で「え〜〜〜!!」「散々九州の地元料理の話題で盛り上がったのに、イタリアン、な、なんで〜?」と叫びました。もちろん口には出しませんでしたが、ちょっとがっかり。

でも、「もしかしたらイタリアンといえども、ココにしかない特別なレストランなのかも」と思い直しました。そして「よく行くレストランなの?」と聞くと「え、初めてだよ。でも調べたら食べログの点数が高かったんだ」という予期せぬ答えでさらにびっくり。内心かなりトーンダウンして「そうなんだ」。

着いたお店はかなりファンシーな店構え。大人のレストランというよりも若い女性が行くようなお店で、なんだか気恥ずかしい趣。入ると狭い店内に、ほとんどお客さんはいない。よく見ると奥のほうに家族連れの3人がすごくカジュアルな服装で座っていました。彼をチラっと見るとやはり「え?」という顔。多分、想像していたレストランと違っていたのでしょう。

「女性はフレンチかイタリアン」は安易な発想

そうは言ってもせっかく選んでくれたレストラン。「がっかり感」が顔に出ないように気をつけながら席に着きました。メニューを見ると安くもなく高くもない普通のクラス。東京でもこの金額だったらもっと素敵なところがあるのにな〜と思いつつメニューを決めました。

福岡と言えば、「ふぐ」に「焼き鳥」に「ラーメン」……おいしいものはいっぱいあるはずです。そんな会話も散々したのにこのお店を選んだのはなぜなんだろう? と疑問でいっぱいになりました。確かに「もつ鍋は苦手なの」とは言ったけれど、まさかのイタリアンとは! それでも積もる話をしつつ料理を楽しみ、割り勘で支払って別れました。

おそらく彼のほうは、「日頃、自分が行っている焼き鳥屋や地元料理の店に、せっかく東京から来た私を案内するのは失礼だ」と考え過ぎてしまったのでしょう。事前に散々「そういうお店に行きたいわ!」とアピールしていたつもりでしたが、「それは失礼だからちゃんとしたイタリアンに連れていかなきゃ」と思って慌てて「食べログ」で調べて予約をしてくれたのでしょう。

どうやら男性には「女性はイタリアンやフレンチが好き」という思い込みがあるようです。20代でまだそういう店に行き慣れていない女性であれば、そうかもしれません。でも相手が大人の場合は違います。地方であればその土地ならではのお店に行きたいのです。もしくは相手の行きつけのお店、行き慣れたお店でとっておきのおすすめの料理を頼んでもらうことがぜいたくなのです。

銀座に洒落た小料理屋さんがあります。そこに初めて連れて行ってくれた人は「ここの〆のラーメンは絶品なんだ、絶対食べてみてね」とすすめてくれました。実際食べてみたら、その辺にあるラーメン屋さんよりおいしくて、癖になりそうでした。それ以来、私はその店のファンになりました。そしてそこに連れて行ってくれた人に対しての評価はグンと上がりました。

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