「一目おかれる新人」になって希望配属をゲットせよ

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「一目おかれる新人」になって希望配属をゲットせよ

金谷建史
 就職とは、非常に大きな人生の節目です。1週間のうち、平日の5日間は仕事をします。その5日間は朝起きてから、8時間以上もの時間を仕事に費やします。

 その仕事の中でも、もっとも大切なのが配属です。配属先の仕事に興味をもって取り組めるか、自分の才能を発揮できる場であるかによって、社会人生活が充実するかどうかが決まります。
 どのようにして配属が決まるかは各企業によって違いますが、内定から入社するまでの間、内定式や事前研修などわずか数回の機会で、配属の方針が決まってしまうことが多いようです。
 そうであるにもかかわらず、多くの内定者は、この大切な期間を人生最後の休みと考え、遊んですごしてしまっています。だからこそ、この時期に真面目にやった人は、他の内定者と差を付けることができ、自分の目標とする配属先に入れる可能性を高めることができるのです。

 では、内定者はこの時期に何をすべきなのでしょうか? それは、「会社や希望部署に対して、この新人は期待できそうだと思わせるための行動」をとることです。以下では、そのための戦略と手順をご紹介しましょう。

 まずは希望部署のことを調べます。この部署が販売している商品やサービスを調べ、その業界がどのように成り立っているか、どのような法律に規制されているか、業界全体は今後どのような方向に進むのかを、業界紙や本を読んで勉強してください。これはあなたがその部署に入ってからもかならず勉強させられることなので、先に知っておくことに損はありません。

 そして、その業界が進む道をふまえながら、これから入る会社の会社案内やホームページを見て、その会社が掲げている「目標」や「キーワード」をノートに書き留めてください(たとえば、自動車業界でしたら「エコカー」や「安全技術」がキーワードにあたります)。

 さらに、そのキーワードを成り立たせるためのサブ・キーワードなども自分なりに考えてみてください(くわしい方法は、拙著『内定「後」の教科書』を参考にしてください)。
 そして、その中の1つのキーワードを選び、それについて自分なりにいろいろと調べてみてください。そのキーワードは、会社の人が常日頃から事業を成功させるために意識しているキーワードですから、そのキーワードに詳しいだけで、会社の人はあなたに一目おくようになります。
 入社時点から事業の成功に直結するキーワードに詳しければ、企業側もあなたをその部門に配属させたいと考えるのが当然です。
 毎日少しずつでもよいので、自ら進んで仕事に関連するキーワードについて調べてください。そして、企業の人と会う数少ない機会にその話をしたり、調べた事をレポートとして人事部に見せてみてください。かならずや、期待の内定者として企業から注目されるはずです。

 終身雇用の時代が終わり、現在は1人ひとりがプロとしての活動を求められています。「仕事とは与えられるものではなく、自ら作り出していくもの」。この言葉はきっと入社してから先輩に言われる言葉だと思います。

 あなたもやりたい仕事があるなら、ぜひ自らの力でその仕事をゲットしてください。内定時期からこの言葉を理解して行動できたのなら、きっと配属も自らの力で獲得できることでしょう。

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金谷建史(かなや・たてふみ)
株式会社ファーストプロポーザル代表取締役社長。
1977年、横浜市生まれ。中央大学商学部経営学科卒業。富士通エフ・アイ・ピー株式会社に入社。
新人時代、とくに強みはなかったが、独自のノウハウを用いてプロジェクトリーダーに。その後、親会社である富士通とのプロジェクトに参加し、富士通からヘッドハンティングされた経験をもつ。また、大手広告代理店の新子会社設立プロジェクトや大手コンサルティング会社の子会社設立にも手腕をふるい、大手企業による数百億円のプロジェクトなどにも声がかかる。
現在は独立し、上記を成し遂げたノウハウとCSRの理論を用いて企業や有名人などのブランディング、内定者支援事業を手がけている。
著書に『内定「後」の教科書』(東洋経済新報社)がある。
株式会社ファーストプロポーザル URL:http://1propo.com/
内定者のための支援サイト URL:http://sinjin.jp/
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