gumi國光社長「来期は絶対黒字、結果を出す」 赤字が続く中、新たに挑戦する分野とは?

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――上場前の2013年に「時価総額8兆円は見えた!」とツイッターで発言して話題になり、上場後に業績が不振に陥った際に再び注目された。早まった発言だったのでは?

それはない。いつかはそこに行く。ディズニーがそうだったように、新しい技術に挑戦し続け、新しい時代のエンターテインメントを作り続けていく。

――スマホゲームはどの作品がヒットするかといったことや、ヒットの規模が読みづらく、業績の浮き沈みが激しくなりやすい。スマホゲームを手掛ける企業でも、ミクシィはチケット売買の「チケットキャンプ」などを育成中で、エイチームやクルーズもゲーム以外の分野に力を入れている。gumiの戦略は?

VR(仮想現実)、AR(拡張現実)がgumiにとっての新しい領域で、しっかりと挑戦していく。フィンテックや動画、あるいはタクシー配車などのウーバーのようなシェアリング・エコノミーが注目されているが、VR・ARはそれらとは違う、一段大きな潮流だと考えている。

VRはモバイル革命並みのインパクトになる

これまでインターネットで2度、大きな革命があった。1度目はパソコンでネットが一般的に使われるようになったことで、2度目はスマートフォンなどでモバイル環境が生まれたことだ。

身ぶり手ぶりでVRについて熱く語る國光社長。ゲームを立て直し、新市場もつかむことができるのか

その度に検索やポータルサイト、SNSなどのサービスが発達し、世の中が変わっていった。VR・ARは3度目の革命になるだろう。最初はゲームやエンターテインメントの世界でVRが普及するが、そこで終わるのではない。現実の視覚の中にネット情報を入れ込むような形でARが広まる。

スマホを取り出さなくても、メガネ型のウェアラブル端末などを使い、視線や音声でより簡単にネットを使えるようになる。そう予測しているので、他に先んじてVR向け投資ファンドに出資し、共同事業者として参画するなど取り組みを積極的に進めている。

――VRは収益化までに時間がかかるのではないか。

いや、VR市場の立ち上がりは相当に早い。まずは出資先の買収といった形で利益が生まれ、3~5年後にはVRを使ったゲームやコンテンツが事業になる。ゲームで手広く海外拠点を展開してきたことで、シリコンバレーを始めとして、世界でVR・ARの人脈を作ることができた。モバイルのネット環境ができたことで、巨大な市場が立ち上がったが、VR・ARでも同じことが起きるはずだ。

                        (撮影:田所千代美)

山田 泰弘 東洋経済 記者

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やまだ やすひろ / Yasuhiro Yamada

新聞社の支局と経済、文化、社会部勤務を経て、2014年に東洋経済新報社入社。IT・Web関連業界を担当後、2016年10月に東洋経済オンライン編集部、2017年10月から会社四季報オンライン編集部。デジタル時代におけるメディアの変容と今後のあり方に関心がある。アメリカ文学、ブラジル音楽などを愛好

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